【呪術廻戦】夏油傑と(不本意ながら)婚約しました

25. 今すぐ傑くんに会いに行きたいのに ページ28

報告書を提出し、寮の自室に戻る。

久々の自室。最後に帰った時は何日前だったっけ？

深夜の呼び出しを食らったまま帰れていなかったから3日前か……？

だんだん曜日感覚すら無くなっていく。

とりあえず洗濯して、あ、お風呂入りたいな……。やば、洗濯物外に干しっぱなし……。



目についたところから片付けていると、ポケットに入れていた携帯が振動した。

『はいはい……』

メールを受信したようだ。差出人は”夏油傑”



”夏油傑”



その文字を見ただけで、心が弾む。

慌ててメールを開くと”電話したい”とだけの短いメール。




入ろうと思っていたお風呂さえもどうでも良くなって、傑くんに電話をかける。
今は、ちょっとでも傑くんの声を聞きたかった。

1コールで今一番聞きたい人の声が耳に飛び込んでくる。

「もしもし？A？」

ああ、傑くんだ。傑くんの声だ。

「A？」

『……傑くんっ！』

じんわりと目頭が熱くなる。

「久しぶり、A。元気だったかい？」

『うん、なんとか。傑くんは？』

「私もなんとか元気にやっているよ。今は名古屋にいるんだ」

『名古屋かぁ……。遠いね？』

「そうかい？そんなに遠くは……」

『遠いよ。今すぐ傑くんに会いに行きたいのに』

「……確かに、そう思うと遠いねぇ」


窓の外にはお月様がキラキラと輝いている。
傑くんにも同じものが見えているかな……？

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