【呪術廻戦】夏油傑と(不本意ながら)婚約しました

23. 反論するとどうなるか分かっているよな？ ページ26

「皆さん、そろそろ私たちからも宜しいでしょうか？」

口を開いたのは傑くんだった。
腐ったミカンたちは言葉を止め、私たちを睨んでいる。


「私たちからもせっかくならご挨拶を、と思いまして」

いつにも増して胡散臭く微笑んだ彼は笑みを絶やさずこう言った。

「私たちは最強の夫婦になります。だから……」


ここで言葉を切った傑くんは私の腰を抱き寄せて、ドスの効いた声でこう続けた。

「反論するとどうなるか分かっているよな？ジジイ共」



場の空気が凍ったのが分かった。
流石にヤバいよ、傑くん……。


どうフォローしたら良いか。とにかく弁明を。

そう思って私が口を開こうとした時、腐ったミカンたちが笑い始めた。


「ははは、これは傑作」

「我々をジジイ呼ばわりとは」

「ほぉ、最強の夫婦か」


腐ったミカンたちは口々に感想を言う。
そして最後に総元締めがこう言った。

「楽しみにしているよ。夏油傑と橘A。後でこの言葉が戯言だったと思い知ってせいぜい後悔することだな」




こうして挨拶、もとい喧嘩？は幕を閉じた。

『もう、ヒヤヒヤしたよ傑くん』

「すまない。流石に頭にきてしまってね」

『ホント、何事もなくて良かったよ』


この時はまだ、私たちは何も知らなかった。

最後に総元締めが放った「後でこの言葉が戯言だったと思い知ってせいぜい後悔することだな」という言葉の意味を……。

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