【呪術廻戦】夏油傑と(不本意ながら)婚約しました

22.大きなため息をつくと幸せが逃げてしまうよ ページ25

『はぁ〜……』

「そんなに大きなため息をつくと幸せが逃げてしまうよ、A。」

『そう言う傑くんだって、さっきから挙動不審だよ？』

私たちは今、上層部の通称”腐ったミカン”たちに会うために車に乗っている。
婚約したんだったら挨拶ぐらい来いとか何とか。お前らは私たちの親か！！

……というツッコミはさておき。なんだか良いことありそうだったのになぁ……。むしろ悪い感じになっている気がする……。




そんなこんなで車はもう腐ったミカンたちがいる建物の前に到着。

傑くんと手を繋いで建物に入る。2人とも足取りは重い。


「A」

不意に傑くんに名前を呼ばれる。

「君のことは私が絶対守るよ。Aを傷つける者は誰であっても許さない。例えそれが上層部に背くことになっても、ね」

『……それを言うんだったら私だって。傑くんみたいに強くはないけどね』

「ありがとう、A。心強いよ」

自然と握っていた手に力が入る。絶対腐ったミカンたちになんて負けない！！




上層部のミカンたちは私たちを待ち構えていたようで、部屋に入った瞬間から挨拶もなく婚約のことをネチネチ言われる。

家柄のことで今まで散々言われたことがあったけど、なんとかやり過ごしていたのは言われる対象が私だけだったから。
でも、今は違う。傑くんまで悪く言われるのは許せない。



そろそろ限界。ぶん殴ってやろうか。
そう思っていた時だった。

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