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memory.15 ページ18

エリカside

神殿が見えてきた頃には生息している怪物に何度も襲われそうになった
カイルさんが素早い動きで、ネールさんは寸分の狂いもない一閃で敵を倒していた

私は目を何度も奪われた

(すごい......)

お二人はとても強い。一人一人の動きも無駄がなく、連携も崩れることなくスムーズだった

やっぱり血の繋がった姉弟なのですね...









家族...







「おい、エリカ。大丈夫か?」

側でカイルさんの声がし、私は少しおどろいてしまった

「あ......大丈夫です」

「やっぱり怪我はまだ完治してないかもしれないわ」

ネールさんが心配そうに顔を覗きこむ




二人とも、とても優しい方ですね




まだ出逢って1日も経たないけれど、私はお二人の事をそう思っていた

「平気ですよ。私、昔から怪我の治りは早くて...ほら、あまり傷は目立たなくなっている筈ですよ」

「あ、そういえば...」

「本当だわ...あれだけの深い傷を負っていたのに...」



やはりみんなは驚きますね...私も小さい頃は何でだろうと疑問に思っていたけど、今はもう慣れてしまった

ふと、カイルさんに目がいく。服が少し破れ腕から血が出ていた

「カイルさんその、傷は!」

「え?......ああ。大丈夫だよ。これくらい」

とにかく治さないと...

私は首から掛けてあるネックレスに触れる。そこから淡い光が放たれ...一本の杖を取り出した

「ネックレスから...?」

「今すぐ治しますね!!」

私は杖に僅かな魔力を注ぎ、それを人一振りした




「あ......!」

「傷が、塞がっていく!?」

どうやら成功したみたいです...よかった



「凄い...これはヒールか?」

カイルさんが驚いた表情のまま、私に尋ねてきた

「はい。私は...前線に立って戦えなくて...せめて、カイルさんとネールさんの治療ができれば...」

でも、戦えない人は足手まとい。私は分かっている。魔法も数回しか撃てない

でも、こんな私でもお役に立てれば......






「そうか。頼もしいな。回復が出来るなんて!」

「え...?」

「そうね。心強い味方が増えて安心だわ」


私が...心強い?








そうなんですか......私は...







「迷惑......じゃ、ないんですか?」




私の呟きに答えてくれた



「もちろんだ。いなくていい人なんて絶対にいない。いても、いいんだ」

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:アポ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年1月12日 20時

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