memory.12 ページ14
ネールside
辺りが鳥の鳴き声すら聞こえなくなった時間帯になり、女の子はようやく落ち着きを取り戻した
いえ、というよりも眠っていた
「立ったまま寝るってすごいな...」
カイルが少し感心しながら女の子を支えていた
「色々とありすぎたのよ。疲れが出たんでしょうね」
「そうか...」
あの子の顔からは疲労が滲み出ていた。今になって溜まっていたのが来たんでしょうね
カイルは女の子を起こさないようにそっと抱えて、側にある寝台にゆっくりと下ろした
「はあ...今日は色々と起こり過ぎな気がするけど、気のせいか?」
床に座り込み私を見つめ尋ねてくるカイル
「それは、あの子にとってはそうかもしれないけれど、私達からしては依頼をこなしているという感じに近いから特には......」
「そう、か...」
「カイルはもう寝たら?私はもう少しの間、彼女の様子を見てるわ」
私はカイルに睡眠を促す。カイルは一瞬申し訳なさそうな顔をしたけれど、すぐに頷いた
「分かった。姉さんも早く寝るんだよ。明日はあの子に付いていくって約束したから、しっかり休まないと」
本当に家族想いの弟だ...
「分かったわ。お休みなさいカイル」
しばらく経ち、私も少女の様子を確認した後に横になり眠りについた
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