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無事に囲み取材を終え、数日の日が過ぎた。

囲み取材の時に真摯に対応したからか、あの日以降アナウンサーの女性のことは、あまり

言われなくなった。

その代わりAのことは頻繁に聞かれるようになった。

別に隠すことではないので俺は差し支えのない程度に対応した。

やっぱり球団が協力的だと助かる。

俺は伸び伸びと日々過ごせた。





今日も練習を終え、ファンサービスをしていた。

??「御幸くん。」

聞いたことのある声だ。

恐る恐る声の方を向く。

やっぱりか。

あのアナウンサーが笑顔で手を振っていた。

俺が完全否定したのに、まだ何かしようと考えているのか。

本当にコイツは気をつけないといけねぇ。

ファンの一部は俺と噂になったのを知っているのか、俺とコイツを交互で見ている。

御幸「お疲れ様です。」

俺は平静を装い、ファンサービスを続けた。

女子アナ「御幸くん、ファンサービスが終わったらデートしましょう(笑)」

御幸「はぁ?」

俺は思わず本音の声を出してしまった。

俺の声にファンが驚いた顔をして見た。

しまったとは思ったが今更、繕っても間に合わねぇ。

御幸「あの、本当に申し訳ないんですが、俺には婚約者が居ますから貴方とデートは

出来ません。」

女子アナ「私達、噂になった仲じゃないですか。」

御幸「単なる噂ですから。俺、全否定したの知ってますよね?」

女子アナ「そうみたいですね。でも私の気持ちは嘘じゃないですから。」

御幸「じゃあ、もう一度言います。俺は高校時代からの後輩の女性と婚約しました。

だから貴方の気持ちには応えられません。」

周りにファンが居ようが構ってられない。

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設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:奈緒 | 作成日時:2022年1月30日 6時

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