MI・YU・KIくん５ (ページ32)

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思う存分、愛し合った後、御幸先輩は何度も私にキスをしてくれた。

何か話したいけど言葉が出てこない。

ただ私は御幸先輩にしがみついた。

そんな私を御幸先輩は力強く抱き締めてくれた。

御幸「A。さっきお義父さん達に話したことが全てだから。自分の意思じゃなくてもAを

裏切ったことに変わりない。でも俺は別れない。Aを手放さないから。」

A「ショックじゃないって言ったら嘘になります。やっぱりショックです。でも私だって

御幸先輩を裏切ったことに変わりないんです。」

御幸「それは違う。全部、俺が蒔いた種なんだ。それでも俺はAと一生、添い遂げてぇと

思ってる。勝手だけどついてきて欲しい。」

A「はい、一也さん。」

私は御幸先輩の背中に回した手を更に強くした。

御幸「俺さ、Aとの子供が欲しくて今まで頑張ったけど、そうじゃなくて、ただAのこと

が好きで愛して、その結果が俺達の子供っていうのが幸せなんだろうなって…俺の言ってる

こと…」

A「何となく、わかります。私達、急いでましたね。子供が出来れば一緒に居られるって。

それじゃあ、赤ちゃんも可愛そうですね。純粋に愛し合って、その結果が私達の子供…です

ね(笑)」

御幸「じゃあ、もう一度、純粋に愛し合っていい？」

A「はい(笑)」

私達はもう一度、唇を重ね、笑い合った。