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空港に着くと、たぶん一也の先輩であろう横浜の選手の方々や、そのご家族の人達が
たくさんいらっしゃった。
A「一也。横浜の選手の方達と団体行動なの？」
御幸「飛行機が一緒ってだけでハワイでは別行動だよ。」
A「そう。でも…」
周りの奥様方は知り合いなのか、ご挨拶をしている。
御幸「どうした？」
A「私、先輩達やご家族の方達にご挨拶しなくていい？まだ結婚はしていないけど
やっぱり一声掛けさせていただいた方がいい気がする。」
Aが先輩達や家族の人達に挨拶をしたいと言った。
やっぱりAは出来た嫁だ。
緊張しているだろうに俺の為に色々と考えてくれている。
御幸「ありがとうな。」
A「だって妻として当たり前のことだから。」
俺はAの手を取り、先輩達１人１人に挨拶をして回った。
挨拶をして良かった。
選手会長、キャプテン、大ベテランの先輩達のAに対する株が上がり、既婚者の選手の
奥さんは何かあったら、いつでも相談してと声まで掛けてもらった。
そして伊藤さんにも声を掛けた。
御幸「お疲れ様です。」
伊藤「お疲れ様。御幸。それにAちゃんも。」
A「ご無沙汰しております。マンション契約の時はお世話になりました。ありがとう
ございました。」
伊藤「選手の奥さんのことだから当たり前だよ。」
伊藤妻「貴方。彼女がAちゃん？」
伊藤「そうだよ。」
伊藤妻「はじめまして。Aちゃん。私は伊藤の妻で一応、こんな仕事をしています。」
Aは伊藤さんの奥さんに名刺を渡されていた。
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作者名：奈緒 | 作成日時：2022年5月12日 7時
