【ダメプリ】イケメン好きの女の子たち (ページ2)

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出会いページ2

これは、アニがセレンファーレンと同盟を結ぶために、リュゼとメアのサインをもらうため頑張っていたときのこと。

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「はぁ‥‥ダメだなぁ」

茶色の癖っ毛をしたイナコ国の王女、アニは客足が落ちついたキャラバンでため息をついていた。

国のためにサインをもらうぞ～、と意気込んだ。‥そこまではよかった。

が、

「だめなんだよなぁ。リュゼ皇子は宰相宰相って繰り返しておはなししてくれないし。
メア皇子は部屋から出てこないからおはなしさえも出来ない！！
ナレクとヴィーノには何も言わずにきたし、絶対怪しまれてるよね‥！
‥‥あぁ、どうしよう…テオに相談したほうがよかったのかなぁ。でも私が任されたことだもんね！頑張らなきゃ！」

気合いが入って少し元気になった。

そのとき、がさがさとキャラバンの商品、りんごが積んであるかごが揺れた。

「え、な、何‥‥」

恐る恐る近く。

「なぁ、アンタ。さっきナレクって言ってたよね？もしかしてナレク様のファン？アタシもなんだー！どこが好き？顔？顔？顔？」

ひょっこりと赤髪の少女が顔を出した。

「なんか赤髪の女の子がでてきたんだけどー！？
しかもなんか全く動じずにナレクの話はじめたし！」

アニが叫ぶ。

すると今度はキャラバンの品の大きな布が揺れた。

「え、まさか」

アニはなんとなくなにが起こるか予想しながらも布に近づく

「ヴ、ヴィーノ様！？ヴィーノ様が好きなんですね！？わ、私もヴィーノ様推しなんです！どこが好きですか？顔ですか？声ですか？指ですか？？」

今度はこっちか。
エメラルドの髪の少女。

「また！？とりあえずキャラバンに潜むのやめようか！？指ってなに！？指が好きなの！？」

今度はキャラバンをひいていた馬から声がした。

「えぇ！？リュゼ皇子でしょ！？知ってるんだから！ねぇ、それで？リュゼ皇子のどこが好きなの？？」

「もうやめようよ！っていうか馬！？馬の着ぐるみ着てまでリュゼ皇子の話がしたかったのかな！？そしていつから馬と入れ替わってたの！？」

アニのツッコミが追いつかないほどのカオスな状態。
どうしよう。テオ、助けて。

「いやぁ、私ケンタウロスだから」

「その冗談笑えない！！」

嫌にリアルな馬なので、ケンタウロスと言われたら信じてしまいそう。

「‥‥メア。おうじ。おしでしょ。ね、どこがすき？ふふふ‥」

「ちょっと待って！？あなたたち誰！？」

夜のセレンファーレンにアニの悲鳴が響いた。