寒い冬の帰り道 ページ2
「寒い〜…………。手が凍る……」
季節は冬真っ只中。
なのに私は手袋もマフラーも無い。
冗談抜きで、凍りそうなほど寒い。
首元はもう感覚がない状態。
そんな私を見て、幼馴染のクロがあきれた顔で私を見る。
「お前さ、普通こんな寒い日にはマフラーとか手袋ってもってくるだろ」
「まさかこんなに寒くなるとは思ってなかったから………。しかも朝寝過ごして急いで家飛びたしたから、そんなこと考えなかった…」
「たしかにお前すっごい顔で玄関飛びたして来たよな。あれ笑いこらえるの必死だったわ」
「……ひどくない、それ」
「まぁまぁ、そんな怒るなって。それより寒いんだろ？？」
「……今にも凍え死にそうです……」
震えながら答える。
「ほら」
急に身体が暖かくなる。
ふわっ、とした温もり。
「……クロ、これは一体どーいう状況なのでしょうか…」
「んー、俺が後ろからAを抱きしめてるって感じか？」
「……そんな冷静に答えなくても」
「まぁ細かいことは気にすんな」
「ところで、この状態のままどうやって帰るの？？」
「………言われてみればそうだな」
クロに抱きしめられるのは好き。
1番、落ち着くから。
「………しばらく、このままでいてもいいけどね……」
「なんだ、A今日はやけに素直じゃねーか。雪でも降るんじゃねーか。」
そうクロが言った瞬間、
空から白い結晶が降ってきた。
「……ねぇ、ほんとに雪降ってきたよ」
「…………降ってきたな」
2人で空をを眺める。
気づけば、辺りはもう暗い。
「よし、帰るか」
そう言ってまた歩き出す。
今までクロに抱きしめられてたから少し寒さもマシになった。
でも、手が寒い。
(………手、繋いで帰りたいなぁ)
そんなことを思っていると、
クロが無言で私の手を握ってきた。
「え……？」
「これで寒くないだろ？？」
クロの余裕そうな笑顔。
いつもペースはクロにもっていかれる。
でもそんなクロが、私は好き。
寒いのは苦手だけど、
こんな日もあるんだったら寒い日もいいな、
と思った。
〜おまけ〜
「クロって、実はエスパーなんじゃない？雪が降るなんて天気予報では言ってなかったし！あ！！いつも髪の毛たってるし、アンテナになってるんじゃない？」
「……………寝癖だよ」
fin.
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なつ(プロフ) - クロいいですねー！改めて好きになりました←(о´∀`о)ノ (2014年11月30日 0時) (
レス) id: decb98b861 (このIDを非表示/違反報告)
ささまき - この小説がきっかけでクロをもっと好きになりました！！((( ありがとうございますw更新、頑張ってください！ (2014年8月22日 20時) (レス) id: 895b719d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - もしもシリーズってハマトラっぽいですね (2014年8月4日 17時) (レス) id: f8235988eb (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 全部読ませて頂ました！すっごく面白かったです！！クロ先輩がかっこよかったです！！更新頑張ってください(*><*) (2014年8月4日 16時) (レス) id: 8bc070bb95 (このIDを非表示/違反報告)
シオ - クロ好きにはたまらないです！更新頑張ってください！！ (2014年7月31日 10時) (レス) id: e535a87c0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさぎ。 | 作成日時：2014年7月12日 22時
