私が思い出すあなたは私を愛しているよ【青】 (ページ27)

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ふっかさんが拾ってくれたかもしれない
その可能性以外を必死に考える

まずは、交番だよね
もしくは駅の落とし物センターとか

一通り思いつくところに電話をしたが
そういった落し物は届いておりません、と言われてしまった。

『…もう、いい加減忘れろってことかなぁ、』

なんだが視界が悪くなって自分が泣いているのに気付く
もう泣くのも今日でやめよう

いいじゃない、
最後に背中を押してもらえたのだから
もう十分彼の思い出に助けられたのだから

彼との思い出の品はあの時全て処分した
そう思っていたのに、本から出てきたチケット
あれこそが最後に私と彼をつなぐ物だった

出てきたと思えばなくなってしまったそれに
気まぐれな君と重ねれば自然と愛しさが溢れた

ねぇ、翔太
元気にしてるかな？

今きっと想像できないくらい忙しいよね
無理だけはしてないといいな

どうか、あなたが幸せでありますように
これからもっと、輝き続けられますように