今日の主役は君です ページ39
[青side]
枕元で小さく鳴り響く携帯の画面に触れる。
眠い目を擦りながら薄く開けば、
明るい陽射しに部屋が照らされていた。
隣で眠っていたはずの人はすでにいない。
俺にしてはかなり早く起きれたんやけど、
んで昨日は同じくらい夜更かししたはずやねんけど、
何であの人はこんなにちゃんと朝起きれるんやろ。
やっぱおじいちゃんは朝早いとかそんなんかな。
ぼんやりとそんなしょーもないことを考えながら、
どうにか体を起こしてリビングへ向かう。
特別な1日を迎えた、大切な朝。
早く愛しいあいつを抱きしめたい。
リビングへ着くと、
台所に立っている彼の姿があった。
…心なしか、いつもよりキラキラしとる気がする。
黄「うお」
青「おはよう、34歳の淳太」
黄「ふはっ笑
おん、おはよう流星」
後ろからぎゅっと抱きしめると、
淳太はおっさんみたいな可愛くない声を出した。
俺の言葉でふわりと可愛い笑顔になったのが
愛おしくて、首筋に顔を埋める。
すぅ…と吸っていたら、淳太が優しく微笑んだ。
黄「何、いつもと違う匂いする？」
青「んー…大人の色気増したな」
黄「ふふ、ほんまぁ？笑
せやったら嬉しいなぁ」
青「あとあれちゃう？俺にはわからんけど、
多分めちゃめちゃ俺の匂いついてるで」
黄「はぁ？何やそれ」
青「昨日たっぷり愛し合ったから？」
顔を上げてニヤリと笑いながら見つめる。
淳太はカッと顔を赤くした後、
黄「…ヘンタイ」
と唇を尖らせながらうるんだ視線を向けた。
青「んふふ笑」
淳太は なんで嬉しそうやねん、と笑いながら
もうどけって、と俺の腕を払う。
素直に離して正面に回り込めば、
困ったように眉を下げながら
目の前で広げられた俺の腕の中に収まった。
黄「もぉ、なんか言えや」
青「愛してる」
黄「そーゆーことちゃう！
黙ったまんま腕広げんなってこと！」
青「でも分かってくれたやん」
黄「…ん"ん"ーっ、もう！」
悔しそうにうめき声を上げ、
ぎゅっと俺に回した腕を強める淳太。
俺は淳太の額に自分の額をコツンと合わせ、
上目遣いしてくる瞳をまっすぐ捉える。
青「…淳太、誕生日おめでとう。
生まれてきてくれて、
一緒にデビューしてくれて、
俺とこうして過ごしてくれて、
ほんまにありがとう。
淳太がどんなシワシワのおじーちゃんに
なっても愛し続けるから、
淳太も俺から離れんといてな」
恥ずかしそうに頬を染めながら
嬉しそうに目を細める可愛い人へ
愛を込めてキスをプレゼントした。
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ムイ(プロフ) - 素敵なお話ですね！無理言ってごめんなさい。ありがとうございました！ (2021年10月1日 16時) (
レス) id: b618e4d071 (このIDを非表示/違反報告)
ムイ(プロフ) - ありがとうございます。改めてリクエストお願いします。休日に洗濯をしていた黄さんが、ベットのシーツを花嫁のベールに見立てて、二人だけの結婚式をしているところが見たいです。ぜひ秋さんの文章で拝見したいと思いまして…笑よろしくお願いします (2021年8月19日 23時) (レス) id: b618e4d071 (このIDを非表示/違反報告)
ムイ(プロフ) - リクエストまだ受け付けてますか？ (2021年7月29日 20時) (レス) id: b618e4d071 (このIDを非表示/違反報告)
すずでぃ(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました！すごく好きで何回も読み返してます。これからも楽しみにしてます！ (2021年5月21日 6時) (レス) id: 9276d739d1 (このIDを非表示/違反報告)
とんとん(プロフ) - 秋さんの描く青黄の世界観が大好きです！ふたりの世界観がふっと浮かぶようで甘々な2人も裏ありも何度も何度も読み返してしまいます！どれだけ求め合っても足りないふたりと愛の紡ぎ方が愛おしいですね...!!これからも楽しみにしています。 (2021年5月21日 0時) (レス) id: fcef770958 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋 | 作成日時：2021年4月19日 17時
