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黄「…なぁ流星、俺、
好き勝手言うだけで、
何も理由伝えてへんかったやん。
お前が俺のこと気遣ってくれてたのに、
それに甘えたまんま、お前のこと放ってさ。
…やから、話に来てん。
ちゃんと全部、伝えようって。
…このまま、流星と終わりになんか、
したくないんや」

俺の頰に手を添えたまま、
淳太ははっきりと言葉を紡ぐ。

…同じ気持ち、やったんか。

この2ヶ月、淳太のことばっかり考えてた。
好きなのに別れなあかん、
でもこれが淳太のためやからって言い聞かせてきた。

でも、ほんまは、
こんな風に終わりになんか、したくなかった。

そこで行動に移すタイミングまで、一緒やなんて。

青「…ふは」

黄「、へ?」

嬉しくてもれてしまった笑い声に、
淳太が間抜けな声を出した。
俺は淳太の頰をマスク越しに優しく撫でる。

青「ほんま、敵わへんわぁ…
なぁ淳太、お前、明日オフやろ?」

黄「え、あ、おん」

青「俺もオフやねん。知ってると思うけど」

黄「まぁ、やから来たし…」

青「そんでな、俺、明日お前ん家行って
話に行こうと思ってたんよ。
このまま終わらせたくない、って、話」

黄「…俺ら、同じこと思ってたんや…」

青「みたいやな。まぁ俺は先越されてもうたけど」

頰と肩に置いていた手を離すと、
そのまま淳太の腕の下から回してぐっと抱き寄せる。
さっきの余裕のなさとは違う、
心からの愛とあたたかさを込めて、
優しく包み込んだ。

青「…とりあえず、うち、入ろか」

黄「…おん」

淳太の返事は、少し照れたようにうわずっていた。



足早にリビングへ向かい、ソファに腰を下ろす。
何急いどるん笑、と笑う淳太が愛おしい。
ああ、こうして笑い合える日がもう一度来るなんて。

黄「…はぁ、何から話そか」

俺の隣に座った淳太は、
膝に手を置いてそれを見つめる。
俺がそこに手を重ねると、
こちらに顔を向けて優しく微笑んだ。

黄「…まず言いたいんは、俺は、
流星のことが好きやってこと。
やから、離れるべきやと思った。
男同士なんて簡単に受け入れられることやないし、
お互いの仕事にも、メンバーの仕事にも
影響及ぼしてまう。
…その上で、メンバーに対しても俺は不安やってん。
メンバーのこと信じてるし、
あいつらなら受け入れてくれるんちゃうかって
思ってる、やけど、
やっぱりちょっとは、嫌やって、気持ち悪いって
感じてしまうと思うねん。
俺は、そんなんで流星に傷ついてほしくないんや」

3→←伝えたいこと



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とも(プロフ) - いつも更新を楽しみにしていました。かわいくてもどかしくて少し悲しくてでも愛に満ちていて、読んでいて幸せでした。大好きです!続きがあるとのこと、お待ちしています。 (2021年1月10日 17時) (レス) id: ecd8d176d9 (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (2021年1月10日 2時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
とんとん(プロフ) - あ、 、、ちょっと泣きそうになりました...ほんとに大好きなお話です!これからもずっと読ませてください! (2021年1月9日 7時) (レス) id: 5329dbae7e (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - この後の展開も楽しみです! (2021年1月8日 19時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
じ ゅ が 。(プロフ) - 喧嘩のとこで別れた時は本当に泣きそうになっちゃいました 笑 仲直りして 、 結婚までいけて嬉しすぎます 笑 つい感情移入しちゃうぐらいリアルでとてもきゅんきゅんします 笑 有難う御座いますっ (2021年1月8日 19時) (レス) id: 2da2fede4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月6日 22時

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