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青「…た、淳太」

黄「、ん、ぁあ?」

青「ふはっ、変な声笑
もうすぐ着くで」

黄「んー… あー、よく寝たぁ」

青「寝顔可愛かったで」

黄「はいはい、どーも笑」

流星の頰をぷにっとつついてやると、
んはは、と嬉しそうに笑った。

黄「…流星の運転する姿眺めようと思ってたのに、
がっつり寝てもうたわぁ…」

青「なんやそれ笑
帰りに好きなだけ見とき笑」

黄「ふふ、そーする笑」

車内に甘い空気が漂う。
幸せってこーゆーことを言うんやろうな。

青「よっしゃ、着いたわ」

そう言って流星が止めた場所は、

黄「…え、山やん」

周りには緑だらけの、山の上の方だった。

青「ほれ、降りるで」

黄「えっ、ちょお待てや、」

何でこんな所に、と聞く前に、
流星はするりと車から降りていった。
慌ててシートベルトを外し、
マスクをつけて流星についていく。

先に進んでいた流星は、
少し戻ってきて俺の手を取った。

青「こっち」

黄「、ちょっ…!」

青「大丈夫やって、ここ俺の穴場スポットやから。
ほら、周りに全然人おらんやろ?」

流星に促されて周りを見渡すと、
確かに人の気配はまったくない。

青「な、行こ。淳太に見せたいもんがあるねん」

楽しそうに笑って俺の手を引く流星が
あまりにも綺麗で、あまりにもかっこよくて。
俺は胸の高鳴りに身を任せ、
勇気を出して繋いだ腕にきゅっと絡んでみた。

青「、へっ」

黄「えっ…あ、あかんかった…?」

俺らは色々な都合上、
外でのデートをほとんどしたことがない。
やからわからへんねん、デートの時の甘え方。
もしかしてやり過ぎてもうたんかな。

そう思って離れようとすると、
流星はぐっと俺を抱きしめた。

青「あかんわけないやん、びっくりしただけ。
…嬉しすぎて。
んあー、ヤバ、俺今めちゃくちゃ幸せや」

額と額をこつんと合わせ、目を細めて笑う流星。
マスク越しでも、幸せそうな表情が伝わってくる。

真っ赤になっているであろう俺を解放し、
流星は手をこちらに差し出してきた。

青「はい。こっからは道ぼこぼこして危ないから、
さっきみたいにしっかり捕まってて?」

黄「…ん…」

おずおずと手を繋いで腕を絡ませると、
流星は満足げに微笑んだ。


10分ほど登っていけば、頂上のようなものが見える。
流星は もうすぐやで、とこちらに笑いかけた。

青「ここ」

黄「…うわ、すげぇ…!」

柵の立てられたそこには、
綺麗な夜景が広がっていた。

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とも(プロフ) - いつも更新を楽しみにしていました。かわいくてもどかしくて少し悲しくてでも愛に満ちていて、読んでいて幸せでした。大好きです!続きがあるとのこと、お待ちしています。 (2021年1月10日 17時) (レス) id: ecd8d176d9 (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (2021年1月10日 2時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
とんとん(プロフ) - あ、 、、ちょっと泣きそうになりました...ほんとに大好きなお話です!これからもずっと読ませてください! (2021年1月9日 7時) (レス) id: 5329dbae7e (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - この後の展開も楽しみです! (2021年1月8日 19時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
じ ゅ が 。(プロフ) - 喧嘩のとこで別れた時は本当に泣きそうになっちゃいました 笑 仲直りして 、 結婚までいけて嬉しすぎます 笑 つい感情移入しちゃうぐらいリアルでとてもきゅんきゅんします 笑 有難う御座いますっ (2021年1月8日 19時) (レス) id: 2da2fede4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月6日 22時

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