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キス ページ4

[青side]


今日は2人ともオフやから、
俺ん家でごろごろするだけのおうちデート。

黄「なぁ流星?」

青「んー?」

黄「ちゅうして」

青「……へ?」

ソファでそれぞれにだらけていたら、
淳太が突然言葉を発した。
驚いてそちらに顔を向けると、
淳太は手元にある本ではなく、
こちらをまっすぐ見つめている。

珍しくストレートな甘え方に、
俺は何故か意地悪してやりたくなった。

青「えー、嫌かなぁ」

黄「ならええわ」

青「えっっ」

めんどくさそう風に言うと、
淳太からは予想外の言葉が返ってきた。

なんでよ〜してや〜笑、え〜笑 みたいな
甘い雰囲気を求めてたんやけど!?
しかもそのままスタスタどっか行ってまうし!

青「ちょっ、淳太っ」

立ち上がって淳太を引き止めると、
くるりと振り向いた淳太はきょとんとした顔で
ん、なに? と言った。

青「えっ…してほしいんじゃ、ないん?」

黄「嫌やって言うたん流星やん」

青「いや、それは違うやん、てかちょっと待って、
これ何どういうこと?」

状況が飲み込めず混乱してきた。
すると淳太は、

黄「もしかしてさぁ、」

俺の耳元に顔を寄せ、

黄「流星、ほんまはキスしたかったん?」

妖しく笑った。

青「…、!!?」

そうか、そういうことか。
それが狙いやったんか。

いやなんちゅうテクニック持っとんねんこの人!
言った瞬間は色っぽい顔しとったのに、
もう楽しそうな可愛らしい笑顔に変わっとるし。

ちくしょう、負けてたまるか。
やり返したる。

青「…淳太はどうなん? 俺とキスしたいん?」

黄「俺? 俺はどっちでもええよぉ」

青「…じゃあ、やらんとくわ」

ニヤニヤと笑う淳太に、俺は真顔で返す。

しかし、

黄「ん、わかった」

青「えっっ??」

淳太はまた普通の顔をして、
俺と反対の方向に歩き出した。

待て待て待て。
ちょっとずるすぎるやろ、
俺より1枚も2枚も上手やんか。

…ええわ。
淳太がそうくるなら、
俺は攻めきったる。

青「淳太」

名前を呼ぶと振り返る可愛い人を、
その瞬間にぐいっと引っ張って
しっかりと抱きしめた。

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とも(プロフ) - いつも更新を楽しみにしていました。かわいくてもどかしくて少し悲しくてでも愛に満ちていて、読んでいて幸せでした。大好きです!続きがあるとのこと、お待ちしています。 (2021年1月10日 17時) (レス) id: ecd8d176d9 (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (2021年1月10日 2時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
とんとん(プロフ) - あ、 、、ちょっと泣きそうになりました...ほんとに大好きなお話です!これからもずっと読ませてください! (2021年1月9日 7時) (レス) id: 5329dbae7e (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - この後の展開も楽しみです! (2021年1月8日 19時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
じ ゅ が 。(プロフ) - 喧嘩のとこで別れた時は本当に泣きそうになっちゃいました 笑 仲直りして 、 結婚までいけて嬉しすぎます 笑 つい感情移入しちゃうぐらいリアルでとてもきゅんきゅんします 笑 有難う御座いますっ (2021年1月8日 19時) (レス) id: 2da2fede4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月6日 22時

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