一生、愛してる。 [JW] [青×黄]

雨 ページ20

[黄side]


黄「…あー…やらかしたな…」

仕事仲間と食事を取った後、
たまには歩いて帰ろうとのんびりしていたら、
急に雨が降ってきた。
軒下で鞄を確認すると、こんな日に限って
折り畳み傘を忘れてしまっていることに気づく。

買いに行こうにも、
この近くには傘が売っている店はない。
行こうと思えば行けるが、
10分ほど歩かなくてはならないのだ。

黄「…っしゃ、行こ」

こんなことで落ち込んでいてもしょうがない。
俺はぐっと足を踏み出すと、
店とは反対の方向に歩き出した。



〜・〜・〜


[青side]


ソファで寝落ちしかけていた所に、
チャイムの高い音が鳴り響いた。

こんな夜遅くに誰やねん…。
めんどいなぁと思いながら玄関へ向かう。

青「はーい、何すかぁ？」

雑に扉を開けると、

黄「あ、良かったぁ、起きとってんな」

青「、へ？ 淳太？」

黄「ごめんな、夜遅くに」

そこには髪も体もびしょ濡れの淳太が
ふにゃんと笑いながら立っていた。

黄「いやー、急に雨降ってきてもうてさぁ。
傘忘れるし近くに店ないし、どないしよー思てたら、
流星ん家近いやんって気付いて。
やから、来ちゃった」

舌を出して笑う淳太。
うわ、それ可愛いな。

…やなくて。

青「ちょ、とにかく入って。そんで風呂入り。
ちゃんとあったまらな風邪ひいてまうやろ」

淳太の腕を引いて家に入れる。
淳太は素直に従い、風呂場へ向かった。

流星の服貸してな、と言い残す淳太が
風呂に入ったのを確認してから、
寝室へ足を進めてクローゼットを開ける。

淳太のサイズに合う服、どれかなぁ…
、待てよ。
…これにしたろ。

青「服ここ置いとくなー」

黄「おん、ありがとー」

脱衣所に服を置いて淳太に声をかける。

リビングに戻って携帯をいじっていると、
程なくして淳太がやってきた。
タオルで髪の毛をわしわしと拭きながら、
風呂ありがとうなぁ、と言ってほわほわと笑う。

…あかん、期待以上や。
俺にも少し大きい薄手のシャツを羽織る淳太は、
かなりの色気を放っている。

青「…えっ…ろぉ…」

黄「ん？ なんて？」

青「…いや、何でもない」

黄「ふーん。てかこれおっきない？
普段こんなん着てたっけ？」

淳太はぶかぶかで萌え袖状態になった腕を
ぷらぷらと振っている。

うーわ、かっわい。

青「…あかん、我慢できひんわ」

黄「へっ、なにっ」

立ち上がって淳太を強く抱きしめる。
甘い香りがする首筋をそっと舐めると、
淳太はぴくりと小さく震えた。

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