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流星は俺に向けていた手を戻し、
そのままテーブルに頬杖をついた。

青「…そりゃ、まぁ。
こうやって淳太のこと縛りたくなかったけど、
…あんなに近い関係の奴がおると、焦る」

俺から目線を逸らしている彼の横顔は、
彫刻みたいに彫りが深くて美しい。
でもどこか憂いを帯びている理由が
俺に対しての愛だとわかると、
俺の口元は勝手に緩んでいった。

青「…なんで笑ってんの」

黄「えー? だって、めっちゃ嬉しいねんもん」

青「なんやそれ」

黄「やって、しげに嫉妬するくらい、
俺のことが好きってことなんやろ?」

青「…否定はせんけど」

さっきまで酔ってへにょへにょやったくせに、
必死にクールぶって取り繕っとる。
そんな所も、すごく愛おしい。

黄「なぁ流星、心配せんでもええよ。
俺は多分、流星が思っている以上に
お前にぞっこんやねんで?」

俺の言葉に、流星は逸らしていた顔を
こちらに向けた。

黄「ずっと叶わぬ恋やって諦めてたのに、
両思いやってわかって、もうそれだけで
俺はめちゃめちゃ幸せやねん。
ほんでしかも、メンバーに嫉妬するくらい
俺のこと想ってくれてるなんて…
んは、あかんわ、語彙力足りひん笑
俺さ、今めっちゃ嬉しいし幸せやし、
流星が好きやなって思ってるよ」

素直に思いの丈を伝えると、
流星は片側の口角を上げてニヤリと笑った。

青「ったく…俺はな、あんまり他の奴に
気軽に触らせんなよ、気ぃ付けろよ、って話を
してるんやけどな?
でももう、ええわ。
淳太が可愛くてしゃあないから」

流星はぐっと体を乗り出して、
上から覆い被さるようにキスをしてきた。

青「好きやで」

そう言って微笑む流星に、
俺も、と言ってキスを返す。
2人の視線がぶつかると、
どちらからともなく柔らかな笑みがこぼれた。



〜・〜・〜


最初に言った通り、
これは俺たちが付き合いたての頃のこと。

この頃は、こんな感じでけっこう流星は
嫉妬してくれててん。
してくれてた、って言い方したら、
流星に怒られるねんけど笑

でも今では、メンバーや共演者の方に
嫉妬してくれることはほとんどなくなった。

ちょっとだけ残念ではあるけど、
それだけ深く愛し合ってて
他の人の入る余地がないことを、
他の人に目移りなんてしないということを、
お互いに分かってる証やから。

俺は今日もメンバーにもみくちゃにいじり倒され、
家で流星とゆっくりした時間を過ごす、
そんな幸せな日々を送っている。

嫉妬2→←2



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とも(プロフ) - いつも更新を楽しみにしていました。かわいくてもどかしくて少し悲しくてでも愛に満ちていて、読んでいて幸せでした。大好きです!続きがあるとのこと、お待ちしています。 (2021年1月10日 17時) (レス) id: ecd8d176d9 (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (2021年1月10日 2時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
とんとん(プロフ) - あ、 、、ちょっと泣きそうになりました...ほんとに大好きなお話です!これからもずっと読ませてください! (2021年1月9日 7時) (レス) id: 5329dbae7e (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - この後の展開も楽しみです! (2021年1月8日 19時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
じ ゅ が 。(プロフ) - 喧嘩のとこで別れた時は本当に泣きそうになっちゃいました 笑 仲直りして 、 結婚までいけて嬉しすぎます 笑 つい感情移入しちゃうぐらいリアルでとてもきゅんきゅんします 笑 有難う御座いますっ (2021年1月8日 19時) (レス) id: 2da2fede4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月6日 22時

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