けんか ページ39
[青side]
始まりは、ささいなことやった。
いつものように淳太の家でだらけていた俺は、
ペットボトルとか上着とか、
机やら床やらに放置しっぱなしにしていた。
それを淳太に注意されて俺が適当な返事をするのも
いつものことだったのだが、
疲れていたらしい淳太が、珍しく声を荒げて。
実際の所、全面的に俺が悪いんやけど、
俺も淳太の態度にイラッときてもうて、
そこからは激化して言い合いになってしまった。
そして。
青「…てか、そうやって俺のこと言うてくるけど、
淳太の方こそどうなん？
いつまでたってもメンバーに俺らのこと
言いたくない言いたくないってさぁ」
黄「はぁ？ 今そんなこと関係ないやろ」
青「あるよ、淳太が俺に不満抱いてるように、
俺やってそこが不満やねん。
いつまでこんな秘密の関係続けなあかんの？
仕事に関わることやから気持ちは分かるけど、
メンバーにくらい言うたってよくない？」
黄「いやっ、
…そうか、流星はそう思っててんな」
青「、は？ 何て？」
うつむいてぽそりと呟いた淳太の声が聞こえず
聞き返すと、少しの間を置いて顔を上げた淳太は、
今にも泣き出しそうなくらい眉をひそめ、
切なげにこちらを見上げていた。
何でそんな顔、と思った瞬間、
黄「なぁ流星。…俺らさ、もう、あかんのかもな」
絞り出すような声が、部屋に小さく響いた。
青「……は？」
黄「やって、価値観が違うやんか。
流星はみんなに知ってほしい、
俺は誰にも知られたくない。
そこにずれがあったら、…無理なんちゃうの」
青「…いや、なんなんそれ？
淳太がみんなに知られたくない理由は
仕事に影響あるかもしらんからやろ？
そんなん俺も同じ気持ちやって、
前からずっとそう言ってるやんか。
そうじゃなくて、俺は、メンバーくらいやったら
言うてもええんちゃうかって…
やから、価値観とかそういう話じゃないやん」
黄「あかんよ」
青「何が」
黄「メンバーにもあかん」
青「何で」
黄「……」
…何で黙るんよ。
青「…淳太、俺と付き合ってること、恥ずかしい？」
黄「っ、ちゃう！そんなわけない！」
青「じゃあなんで！！」
黄「、……」
なぁ、黙らんといてって。
なんか、言うてよ。
…なぁ。
青「…せやな、」
嫌や。
青「お互い、譲れへんみたいやし、」
言いたないねん。
青「…その方が、ええんかもしらんな」
なぁ淳太。
青「…別れよか」
泣くくらいなら、
言わさんといてや。
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とも(プロフ) - いつも更新を楽しみにしていました。かわいくてもどかしくて少し悲しくてでも愛に満ちていて、読んでいて幸せでした。大好きです！続きがあるとのこと、お待ちしています。 (2021年1月10日 17時) (
レス) id: ecd8d176d9 (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！ (2021年1月10日 2時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
とんとん(プロフ) - あ、 、、ちょっと泣きそうになりました...ほんとに大好きなお話です！これからもずっと読ませてください！ (2021年1月9日 7時) (レス) id: 5329dbae7e (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - この後の展開も楽しみです！ (2021年1月8日 19時) (レス) id: 22d3e69b05 (このIDを非表示/違反報告)
じ ゅ が 。(プロフ) - 喧嘩のとこで別れた時は本当に泣きそうになっちゃいました 笑 仲直りして 、 結婚までいけて嬉しすぎます 笑 つい感情移入しちゃうぐらいリアルでとてもきゅんきゅんします 笑 有難う御座いますっ (2021年1月8日 19時) (レス) id: 2da2fede4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋 | 作成日時：2020年11月6日 22時
