夢 ページ6
なんか当たった気がして目が覚めた。
暗い、寒い。
服は布切れ一枚で鎖につながれていて、
泣きそうになる、泣きそうになるが猿轡を嚙まされててうめき声しか出ない。
ガチャンッ!!
金属が激しく鳴った。
恐怖が腹の底から沸き上がりガタガタと震えだす。
「ーーーーー!!!〜〜〜!」
何を言っているかはわからないが、野太くて低い声がさらに全身を恐怖に陥れ、必死で逃げようとした瞬間に腹に衝撃が走った。
腹が熱く焼けるように痛い。恐怖で言うことを聞かなくなったのか体も動かない。
ふっと上を見上げると、何かが光った。
鉄パイプ
それを理解した瞬間、無情にも鉄パイプは振り下ろされた。
「おい!!」
ぺちっと頬に別の痛みを感じて私は悪夢から覚めた。
「大丈夫か?白石、随分うなされてたから心配したんだぞ。」
聞いたことがある声、涙でぼやけているが見たことがある顔。
「岩・・・川?」
涙がつぅっと流れて視界が晴れると、白衣を着た岩川が心配そうに見ていた。
岩「そうだ。岩川だ。悪夢でも見たのかもしれんがもう大丈夫だ。これを飲んだらいい。」
汗ばんだ額にくっついていた髪の毛を優しく掃うと、岩川は白い液体が入ったコップを渡してきた。
「ありがと・・・」
まだ恐怖が体に残っているようで、私は震える指でコップを受け取った。
岩「飲めるか?」
「うん。」
ゆっくり喉に流し込むと、温かいミルクが優しい甘みをもって流れてきた。
全部飲み終わると、岩川はそっとコップを受け取って隣に座った。
岩「ここにいた方がいいか?」
コクリと頷くと、岩川はやさしく肩をたたき始めた。
一定のリズムに誘い込まれるように。私は再び眠りに落ちた。
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nao0824hito(プロフ) - 解決いたしました。お騒がせしました (2021年5月15日 16時) (レス) id: 04378a0bcb (このIDを非表示/違反報告)
狼 - ごめんさない。作者です。自分のマイページが消えているのですが、どうすればいいか知っている人は教えてください。 (2021年5月15日 16時) (レス) id: 04378a0bcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狼(ろう) | 作成日時:2021年3月28日 18時