トリプルフェイスに捕まった

私の幼少期 ページ5

なんだったんだろう。

昔は注射も怖くなかったのに、

あれ？まてよ。

「私、注射したこと合ったっけ？」

記憶をたどるがそれらしい記憶は見つからない。ていうかそもそも、私病院も行ったことないんじゃないか？

「え？謎なんだけど。」

でも、注射した感覚はある。記憶にはないけど、体があるんだよって言ってる。

あ、ちっちゃい頃に左腕に刺される奴。あと残ってるよね。(皆さんにもあると思います。)

よっこいしょ、と袖をまくってみる。え？掛け声がおばあちゃんぽいって？なめんなよ、精神年齢５８歳を。

「・・・・・・・・・・・ない。」

は？嘘だろ。いやいやいや、そんなわけ。どうせ薄まって見えにくくなってるだけだって。

「やっぱり、ない。」

さら、と触ってみても後も形もない。

「・・・・・・・・・」

そういえば、予防接種も受けたことなかった。私の記憶は大体４，５歳からだけど。今まで一回も病院には行ってない。母さんが、医者だから大丈夫だって言ってて行かなかったんだ。

そうだよ、母さんが医者だって言ったから私はインフルエンザに罹った時も病院行かなかったんじゃん。

ちょっと待て・・・・・・・

私・・・・・どこで生まれたっけ。

病院じゃない。これは言える。

じゃあ自宅出産？

分からない。だって、私聞けなかったもん。

母さんは、その話を嫌ったから・・・・

なんでその話をしなかったんだろう。母さんが医者だって本当？









やめよう。こんなこと考えてもしかたがない。元の世界に戻れるまであと少し、帰ったら母さんに聞けばいい。嫌がったら、自分で調べればいい。

いや、私がどこで生まれようとか関係ないか・・・私は母さんの子どもで、母さんは私のことを思ってくれている。それに照明はいらないよね。

封印しよう。そんな考えは、私は母さんの子どもだ。

脱出まで、あと５日

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