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そこまで思ってくれてるなんて ページ9

私なんかやらかした?

「お前ぇがそこまで数学を思っているなんて知らなかったわ。今日は急用らしいから仕方ねぇ。後日数学教えてやる。」

びっくりして思わず目が真ん丸になった。

「あ、ありがとうございます!!」

意味を理解した瞬間、私は深く頭を下げた。

初めてこの学校で私を理解してくれる人ができた気がした。

「急用なんだろぉ?早く行けや。」

「はい!」

うわぁ!楽しみが一つ増えた!

にっこにっこで時透兄弟のもとえ向かう。

「遅かったな。A」

「ごめん!無一郎さん!」

「有一郎だバカ。」

こつんっと小突かれる。

無一郎さんも待ってくれていた。

「でさー、あの三の1のことなんだけど。」

「ああ。」

「あそこわたってれば助かったんじゃない?」

「ああ。」

「って!知ってたの?」

「Aが気づくかテストしていたんだ。よく気づいたな。」

思わず照れてしまってそれを隠すように慌てて言葉をつなぐ。

「あ、当たり前でしょ!私も日に日に強くなってるんだよ!いつか侑一郎さんも無一郎さんも越してやるから。首を洗って待ってて。」

「お前今、どっちか分からなかったから両方言ったんだろ。」

「え?そんなことないかな〜。アハハ」

「なんだそれ。」

なんだ

私の居場所は

もう

あるじゃないか。

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作者名:狼(ろう) | 作成日時:2020年6月3日 9時

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