片想いロジックーU-know?ー

ep08． ページ8

じゃあ、明日はお弁当作らなくて良いのか…


少しだけ朝寝坊出来るかも！


でも毎日、外ランチってのはキツイよね。


就職と同時に実家を出た私

今のアパートは家賃の安さだけに惹かれ
立地や住み心地なんて考えもしなかった


通勤にも時間が掛かるし、

よく言えばもっと良い所に引っ越したい


出来れば独立洗面所付きで！
キッチンも広い所が良い！


でも何をするたって、
先立つ物はお金と言う悲しい現実…



って事で、
ただいま絶賛、節約生活中なのだ。





メラメラと燃える闘志を、

フーッと落ち着かせ

甘い卵焼きを口に運ぶ



でも本音を言えば、
一人でお弁当ってのも寂しいものがある。


うちの部の人は皆リッチなんだなー

経理課なんてほぼ弁当持参だって言うじゃない



うちの部は若い人が多いし既婚者も少ない


だから必然的に外ランチへと流れるのかな




カタンッ



一人で感傷に浸って居ると


会議室のドアが開き誰かが入って来た様子



振り向くとそこには…


茶色い紙袋を顔の横まで上げ、
悪戯に微笑むユノさん



「テイクアウト、して来ちゃった」


思わず立ち上がった私の隣りにユノさんが座る



「毎日お弁当なんて堅実だね」


「え…、あ、はい…」



どうしてユノさんが？

レイナさんと一緒にランチ行ったんじゃなかったんですか？


盗み聞きしてたこと、
バレたら嫌だから聞けない



とりあえず私も座り直し

モヤッとする心を

飲み込む様にしたら

ほうれん草のお浸しが何の味もしなくて驚いた




「はい、コレ」


どんな会話したら良いんだろうかと考えて居ると
頬に当てられた温かいもの


「ホットコーヒー、で良かった？」



ん！っと突き出されたとあるカフェのホットコーヒー


これ私に？

嘘でしょ？


「いらないの？
それともコーヒー苦手だった？」


不安げな表情のユノさん


「い、いえ！コーヒー大好きです！ありがとうございます！」


コーヒーのいい香り

ユノさんも同じのを飲んでる

やばいっ

この容器、
飲み終わったら綺麗に洗って永久保存でしょ！



「やっぱり俺は苦手だなー」


え？

堅実なケチ女はお嫌いですか？



「ああ言うオシャレ女子が通うご飯屋さん？
居た堪れなくて店入る前に逃げて来た」



あーはははっと

照れ隠しの様に
口元に手を当て笑うユノさん


レイナさんには申し訳ないけど

レイナさんが牛丼ランチの様な人じゃなくて良かった


そのおかげで今こうして居られる訳だし

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