片想いロジックーU-know?ー

ep42． ページ42

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綺麗に続く桜並木

夜になればライトアップが施され

更に美しさを増す


夜空に伸びる光りと

満開の桜が幻想的で


ほぅとため息が出る




「日本の美ですなぁ〜」



ふにゃっと笑った吉井くん

もう酔ったの？

屋形船から川沿いの桜を眺めながらの宴会

年に2度あるかないかの部署単位での飲み会



「そのくらいにしとけ、
誰が介抱すると思ってんだよ…」



吉井くんの手からジョッキを奪うチャンミン

強そうで弱い

吉井くんの酒癖があまり良くないと知ったのは

つい最近の事で

この宴会をセッティングした幹事のチャンミンと

私と３人で作戦会議をした焼き鳥屋さんでも

吉井くんは終始こんな感じだった



「いいじゃーん、チャンミン」


「良いからお前は寝とけ」



そんな2人を気にしつつも

私は右半身に意識の大半を集中させて居る


だって


何故か隣にはユノさんが座って居て

レイナさんはその斜め向かい側

チャンミンと吉井くんの隣に座って居る


私とレイナさんの位置が逆じゃない？


誰よこの席割り決めた人は！


もっと気を利かせてよ！



「綺麗だね」


「え？！」


「さくら」



さ、桜ね


ユノさんって時どき主語が無いんだよね



「屋形船なんて初めてだよ〜、
いつもブルーシートの上からだったから」


ユノさんの頬がほんのり桜色

あまりお酒に強くないって

噂で聞いたことがある



「チャンミンが屋形船の方が場所取りも
しなくて良いからって…」


「ふーん」


頬杖をつきながら私の話を聞くユノさん

顔は正面を向いたまま

こちらを見ようとしない


「あの…」


「んー？」


「レイナさんと場所、変わりますか？」


「なんで？」


「その方が良いかなって」


「Aさんがチャンミンの方に行きたいから？」



ユノさんの言い方に

少し棘があった





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