片想いロジックーU-know?ー

ep18. ページ18

みんなが帰った後のオフィス


今日もまた居残り


私のデスクだけがポッと照らされている




「これでよしっ！」



監査の日程と各店のスケジュールを纏め

Excelで表にしたものをユノさん宛のメールに添付し

送信をクリック


「報告完了っ」



時計を見ればすでに20時を回っている

ユノさんはもう外回りから帰宅しただろうな

自宅でこのメールを開くだろうから

あす朝一にこのスケジュールで良かったか確認しよう



さて私も帰ろう


電車間に合うかな…


そんな事を思いつつ

PCの電源を落とそうとした時




コトンッと手元に置かれた缶コーヒー




「え…？」



右斜め上４５℃


綺麗な横顔が


ふっとこちらを向き


正面から見てもバランスの取れた完璧なルックス



「おつかれ」



きゅっと上がった口元から覗く白い歯が眩しい


ユノさん



なんで…


どうしてここに居るんですか？





「今日も残業か？」



まるでいつも私が残っていることを


知ってくれていた様な言い方


ユノさんには一度も残業して居るなんて
言ったことないのに


ちゃんと部下一人一人の事を見てくれているんだろうな


憧れの上司と皆から慕われる理由が
また一つ分かった気がした




「チャンミンみたいに要領よく出来ないので…
その分、時間を掛けて仕事をしないと駄目かなって思うんです」




素早く且つ正確に


そんな仕事の進め方を


早く出来るようになりたい



私はいつも仕事を進めて行く過程で
時間と言う壁にぶつかる事が多いから




「アイツは特殊だよ。
みんながアイツみたいに仕事が出来たらそれはそれで怖いものがある」



アイツってチャンミンの事だよね


凄いなチャンミン


ユノさんにまで一目置かれる存在だなんて




「Aさんの仕事の丁寧さは部内でも定評があるし
妥協せず何事にも全力で取り組むスタンス、
俺は好きだよ。」




好きだよ



その部分だけが
何度も頭の中でリフレイン


ユノさんに褒められた上に


好きだよ


だなんて




まるで少女漫画の主人公になってしまったかのように


私の周りには華が舞っていると思う

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