片想いロジックーU-know?ー

ep17. ページ17

痛い視線もなんのその

いつの間にか
デスクに戻って来て居た

チャンミンに椅子ごと近付く



「近い」


「あのね、チャンミン」


「なんだよ」


「聞きたい事があるの」


「だから、なに」




カタカタとキーボードを叩くチャンミン



「私ってモテるの？」


一瞬その動きが止まり睨まれた


「なに馬鹿なこと言ってる？
仕事しろ！」


「だ、だよね！」


椅子を戻し再びPCと向き合う



「モテるよー」


気の抜けた声

斜め上、顔を上げれば
そこにはやっぱり吉井君


「同期入社では断トツじゃない？
僕らの時は女性入社が少なかったってこともあるけどさ」


なあ、チャンミン？


とチャンミンの肩に枝垂れかかる吉井君


「レイナさんみたいに正統派美人ってわけじゃないけど、
なんだろ…
こうほっとけない感じ？
レイナさんが綺麗なら、
Aちゃんは可愛いって感じ？」



吉井君のわけがわからない説明

納得して良いの？


「ほらその顔！
アホの子みたいな。
僕はタイプじゃないけど」


アホの子？！

アホの子がモテるか？！

褒められてるの？貶されてるの？


「私も吉井君みたいなのはタイプじゃない。
猫系男子って言うの？」


「へー。
じゃあどんなのがタイプなの？」



「私は…」


答えてやろうじゃないのと思った矢先、

質問を投げ掛けて来た声が
吉井君では無いことに気付く


「ユノさん！」


「え？俺？」


悪戯なその微笑み…

やめてください。


「いや違くて！今のは…」


「そんな全力で否定しなくても良いじゃん？
結構傷つくよ？」


「え！」


あーはははっ

と笑うユノさん


吉井君はもう居ないし
チャンミンは黙々と仕事中


「ユノ、部下をからかうのも程々に」


レイナさんがそう言いながら間に入る


そっか


からかわれたのか…




「俺たちこれから外回りで、
もうここには戻らないけど、
スケジュール組み終わったら一旦報告入れてくれる？」


「分かりました。
メールで送ります。」


「うん、じゃあ後はよろしくね」



お疲れ様でした、

と見送った背中



可愛いとか、モテるとか

いまいちピンと来ないし
嬉しくもない


私はただ


ユノさんの隣りに相応しい女性になりたい

レイナさんの様に…



誰から見てもお似合いで
仕事のパートナーとしても申し分のない


そんな女性に

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