片想いロジックーU-know?ー

ep15． ページ15

今日は朝から

隣のデスクが空いている。


プレゼンに要する資料作成も大詰めで
チャンミンはユノさんに確認を取るため
リーダー室にこもりっぱなし



私はと言うと視察に回る店舗の店長と
マネージャーにスケジュールの確認取りと

視察の前に店舗監査を行う為、

監査内容と日程をまとめた資料を作成中




「Aちゃーん！」



PCと睨めっこをして居ると
レイナさんに声を掛けられた



「これを管理本部の山上さんに
届けてもらえるかな？」


「山上さんにですか？」


「急ぎで必要らしいのよ。
悪いけどお願い出来る？」


「はい、分かりました！」




レイナさんに渡された茶封筒


山上さんか…


私あの人ちょっと苦手なんだよね。



癖があると言うか、

決して悪い人ではないんだけれど




「失礼しまーす」


管理本部は少数精鋭型でオフィスも小さい
すぐに山上さんが座るデスクを見つけ


茶封筒を抱え山上さんに声を掛ける



「お疲れ様です！
これレイナさんから山上さんに渡して欲しいって…」

「ああ！ありがとう！
外食部は仕事が早いねー」



キャスター付きの椅子ごとくるっと
向きを変えた山上さん


「うん、全部揃ってる！」


受け取った茶封筒の中身を確認し
山上ウインクが飛んで来る

体を微妙にずらしウインクを避けた


そう！
この人チャラいんだよ！


つま先とんがった靴履いてるし
明るい髪色、横に流れる前髪


管理本部っておじさま方が多いから
余計に目立つ…


仕事は出来るらしいけど



「それにしても、
Aちゃんまた可愛くなった？」


始まった

それこの間も言われました


「髪型変えた？」


「変えてないですよー」


「嘘だー。色明るくした？」


嘘を付いてどうする

誰かと間違えてないですか？


「いや、マジで可愛くなった」


「そんなことないですよー。」


「あ！ごめんごめん、
もともと可愛かったよね！」


今度は避けきれなかった！

山上ウインク！


「ふるふるしない？」


ふるふる？


「LINEだよ！LINE！
俺AちゃんのLINE知らないし」


知ってどうするんですかー！


「あ、今携帯持ってなくて…」


と山上さんを見ると、

私ではなく私の背後に目を向け顔を青くして居る。



「ユ、ユノ！」


え？！

振り返ればそこには見慣れたネクタイ
思いのほか距離が近くて
見上げないとユノさんの顔が見れない

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