【ポケモンSV×その他諸々】異界の最強女神と緋色の宝探し Part6 (ページ12)

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第二百三十七話「ボン・ボヤージュ」ページ12

オーリムAI「君達は絶望の淵にいても自分の頭で考え、友達を信じる勇気を持ち、決断できる人間なのだな…どれほど辛い過去があったとしても、君達なら…自分が選んだ道を胸を張って進んでいけるだろう。ありがとう、A。ありがとう、子供達…どうやら私がいる限り、タイムマシンは止まらないらしい…私自身がマシンを復旧するシステムの一部となっているようだ」

ペパー「な…なんだよ、それ…！」

オーリムAI「すまないな…君達の冒険をここから見ていて、感じたことがある。君達のその自由さが羨ましい…と。仲間を想い徒党を組んだり、強さを求めて戦いの中に身を委ねたり、大事なものを守るために大きな敵に立ち向かったり、捕まえて戦って、自分だけの宝物を探したり…」

コライドン「アギャ、アギャス！」

オーリムAI「フフ…その翼で大空を翔けまわったり、な。私も君達のように、何者にも縛られず自分だけの宝物を見つけたい…」

ボタン「宝物…」

オーリムAI「タイムマシンの一部である私がここにいる限り、タイムマシンは止まらない…だから私は、タイムマシンで…夢にまで見た古代の世界へ旅立とうと思う」

A「…そう来たか…」

ネモ「そんな！せっかく…会えたのに！」

オーリムAI「タイムマシンを止めるためだけではないんだ。私自身が古代の世界をこの目で見たくてたまらないのだよ。冒険に胸を躍らせるとは…こういう気持ちなのかな…ペパー、今まで真実を言えずすまなかった。オリジナルの感情をそのまま受け継いだ私にはわかる…君の母親は、君の事を本当に愛していたよ」

ペパー「そんなの…今更、ずりィよ…！」

オーリムAI「…そうだな。すまない。ペパー、コライドン、A。少し寂しいがお別れだ」

ペパー「…母ちゃん！！」

オーリムAI「…さらばだ！自由な冒険者達よ！…ボン・ボヤージュ！」

(AI博士がスカーレットブックを片手にタイムマシンへ吸い込まれていき、今度こそタイムマシンが停止した)

ペパー「…消えちまった。母ちゃん…」

ネモ「…ペパー、大丈夫？」

ペパー「…なんとなくさ、わかってた。アイツ…偽物だったけど、あの顔で、声で、俺の名前呼んでた。偽物でもその気持ちは本物で…だから俺さ…なんか…悪い、よくわかんねェ」

ボタン「……………………うん」

コライドン「ギャス…！」

ネモ「コライドンも、悲しいよね…」