誂えられた異世界人 (ページ14)

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12話ページ14

あの後、侍が上半身を一人で探しに行ってしまい、それを追いかけるようにゾロ、サンジ、ブルックが行ってしまった。

だが、問題はその後だ。チョッパーが子供達を病気かどうか検査をして驚愕の事実が判明した。マスターと呼ばれる男から子供達は覚醒剤を摂取させられていたのだ。つまり病気なんかではなかったのだ。巨人族の子供かと見紛う程、体が大きいのは実験されている可能性が高いとのこと。それが判明してすぐ子供達は頭を押さえ、正気を失い、暴れ出した。なんとかウソップの爆睡星で寝かせることに成功した。

子供達がこうなってしまったのはマスターの仕業なのか…まだ確定していないため、ナミとチョッパーを除く5人でマスターを探すこととなった。

〜
20分程下山すると、大きな爆音が響いた。そして、この吹雪の中でもくっきりと見える大きな足跡…

まさか…ビックフットではあるまいな？

「この足跡のやつと関係あんのかもしれねぇ」

「私達が来た方向よね…」

「さっきから妙な気配が向こうにあるのは確かだ」

私もこの2年で見聞色の覇気を扱えるようにはなったのだ。ちなみに武装色も扱えるが、見聞色の方が得意だ。

「あぁ、なんかいるのは間違いねェ…獣みてェのが2匹！戻ろう、ナミ達が危ねぇ！」

ルフィの言葉で皆はさっき降りた山を今度は駆け登る。

雪で足を取られ、なかなかうまく走れない私達がいる一方で、ルフィはぴょんぴょんと軽快に雪山を登っていく。ルフィに任せておけば、問題ない気もするが、念のため後を追う。

遅れて登頂したが、その頃にはもう茶ひげが無惨な姿になっており、フランキー(inナミ)はここにいなかった。連れ去られたらしい。ナミはこの島に来てから散々な目に遭っている気がする。

「ナミは必ず奪い返す！お前らは子供らを頼むぞ」

「待てルフィ！俺も行く。攫われたのはオレの体だ！」

フランキーの言葉にルフィはそうかと納得する。フランキーはランブルボールを寄越せと言い出し、チョッパーは渋々説明しながら手渡した。が…

「ブゥウゥバァ〜」

「早すぎるよぉーっ！」

説明を一ミリも聞かずにランブルボールを口にした。案の定、暴走したフランキーはルフィを追いかけながら山を下る。

「…でフランキーは何をしに行ったんだ？」

「暴れた後動けなくなるから…助けにはならないというか…」

「邪魔なだけね」「邪魔だな」

その様子を4人で遠い目で見ていることしかできなかった。