1話 ページ2
リトルガーデンからこの麦わらの一味に加入して、ドラム王国、アラバスタ王国、空島スカイピア…と旅をしてきた。世界政府の諜報機関cp9にロビンが捕まったとき、司法の島エニエスロビーに殴り込み、ついには5000万ベリーの賞金首にもなったし…これでもう、私は立派な海賊と言えるだろう。
「で…この格好は何なんだよ！」
私が今着せられている服…それは…子供服だ。
「いいじゃない！子供服の方が安くつくし」
ナミが次々とフリルのついたワンピースを持ってくる。冒頭で立派な海賊って言ったのに…威厳もクソもない。
「フフフ…似合ってるわよ？」
ロビンさんいつもより…楽しそうなんですが？地味にピンク色混ぜてくるのやめてほしい…
「ロビン！そこのSALE品持ってきて！ワゴンごとでいいわ」
ワゴンごと！？
〜〜
隙をついて、子供服店から逃げ出してきたはいいものの…これからどうしようか。
ここはシャボンディ諸島…ヤルキマン・マングローブと呼ばれる世界一巨大なマングローブ林でできた諸島だ。世界を半周した海賊達が次の目的地魚人島へと向かうため船のコーティングをしようとこぞって集まるらしい…ここへくる途中に出会ったケイミーやハチによるとだが。
ガシッ
突然歩いていると、腕を掴まれた。振り向くとそこには柄の悪そうな男二人がニヤニヤと笑っている。
「おーい！嬢ちゃん、こんなところで一人でお散歩かい？」
「お菓子やるから、おいで」
誰が嬢ちゃんだ！確かに今の服装は子供服だし、ツインテールだし…だからと言っても腹立つ。
それに、今時の子供がお菓子で釣れるの？
「おじさん、邪魔」
「俺はまだ20代だ！」「そうだ！誰がおじさんだ！」
男どもはロープと袋を手にしているのが分かった。人攫いか…
「ハァ…」
「ガキのくせにため息なんぞ吐きやがって！」
おじさんと呼ばれたのが相当頭にきたのか、力尽くで捕らえようと襲いかかってくる。
私は屈んで、相手のロープを掴み、それを縛っていく。
最後にロープの先を引っ張るとあら不思議！二人は仲良くロープで縛られているではありませんか。
「っな！いつの間に！？」「何しやがった、ガキ！」
二人の男に目の高さを合わせ、胸ぐらを掴む。
「攫うにしろ、勝負を挑むにしろ…相手は考えな」
そうとだけ告げると、私は男のカバンを漁り、財布だけいただいた。2万ベリーと5万ベリー…まぁまぁだな…
堂々と盗みなんて…私もこの世界に馴染んできたものだ。
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作者名：あんころ | 作成日時：2021年6月20日 18時
