誂えられた異世界人 (ページ9)

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7話ページ9

「おーい、お前じゃんかー！おれだよ、おれ〜！あん時ゃありがとなー」

前方に見覚えのある人影があって、ルフィは手を振る。だが、その人物は何も答えず、ただこちらを見ていた。

〜
あの忌々しい出来事があった日から2年という月日を経た。

あの日私達は大将黄猿、戦闘丸、といった面々からの追撃を受けた。絶体絶命の危機に七武海のバーソロミュー・くまが現れ、皆が散り散りに飛ばされてしまった。

私はツクモ島という捨てられた道具達がたどり着く神秘の島に飛ばされた。頂上戦争後はそこで2年間修行し、シャボンディで再び皆んなと再会し、新世界へ突入した。

だが、緊急信号を受け、新世界で初めての島へ冒険に向かうはずが、ログポースが示さないパンクハザードと呼ばれるこの島に来てしまったのだ。

私はルフィ、ゾロ、ウソップ、ロビンと共に島の様子を見にいくことになり、燃える島を冒険していたが、世界政府や海軍の島であることが判明したり、巨大なドラゴンが現れたり、島の半分が極寒の地であったり…規格外の島だった。

(恐らく他のみんなは連れ去られたようだが…)ブルックとはなんとか連絡が取れ、泳いで極寒の地へと渡り、皆んなを探し…今に至る。

〜

「あいつは…シャボンディのヒューマンショップであった奴だな」

「トラファルガー・ローよ…彼は今…」

あまり関わりのないゾロは、関心がなさそうだが、ロビンは少し難しそうな表情をしていた。

…それもそうだろう。なにせ七武海なのだから…私達を狩ろうとしているかもしれない。しかもナミ達は行方不明なのだ。あの男に関係していると考えるのが普通だろう。

「そうそう！とらふぉる…トラ男！そうだった。あいつよー、白ひげの戦争からおれを逃がして、傷も治してくれたんだ！な、A？」

「あぁ、私も助けられた」

2年前、私はエースの処刑のことをツクモ島のみんなのお陰でいち早く知ることができた。ルフィならどうするか…みんなならどうするか…それだけを考えて、インペルダウンへと向かい、ルフィ達と共に頂上戦争へ参加した。勿論、ルフィ程ではないが怪我を負った。それを治療してくれたのは…あの男だ。

感謝はしているし、シャボンディで思っていたより怖い人ではないと知っているが…掴めない人なのだ。

この地で一体何を企んでいるのだろうか。

〜〜
ツクモ島に関してはまた後々…