37話 ページ40
緑の帽子を被ったトンタッタ族の戦士、レオに連れられ、トンタッタエアラインに着いた。地下通路があり、そこからドレスローザへと行くことができるらしい。私達はリニアフォックスと呼ばれる尻尾の毛並みがフワフワで魅力的な狐に乗り、ドレスローザへ向かった。
「レオ…頼みがあるんだが…」
「何れすか?埴安姫様!」
私はひそひそ声でレオに話しかけるが、レオは普通に返してきた。小さな声でお願いしたいのだけど…
「私はね…埴安姫様だとバレると困ることが沢山あるの…だから私のことは…」
「あ!そうれすね…貴女様も、悪い大人間達に狙われていますから」
レオは事情を直ぐ分かってくれた。やっぱり、トンタッタには私達のことが残っているのだろうか…
一応ウソップ達にも言わないように口止めだけはしておいた。悪い子達じゃないし、大丈夫だろうけど、素直過ぎて不安だ。
…
あっという間に目的地に着いた。おもちゃの兵隊をリーダーにした小さな戦士達が集まる中、そこにはフランキーがいた。決起集会が始まり、今朝のドフラミンゴの七武海脱退のニュースは誤報だったこと、話を聞く中でオモチャが元は人間だったこと、先代の国王であるリク王がドフラミンゴの策略により陥れられ、今このドレスローザはまやかしの平和の中にあるということがわかった。
おもちゃの兵隊がこれから作戦を話そうという時だった。
プルプル…
突然私のでんでん虫が鳴った。
「もしもし?」
「ハニハニ!ハニハニっハニ!」
「トラ男が!?」
ウソップやロビン、フランキーも何事かと集まってきた。
「どうした?」
「グリーンビットでトラ男に伝言を頼んだ埴輪からの報告だ。
トラ男がドフラミンゴと海軍大将藤虎にやられてるって…」
「トラ男くんが?」「大将もいるのか!?」
「あいつ大丈夫か?」
埴輪から聞くに、なんの能力か分からないが、藤虎によってトラ男の動きが封じられているらしい。
トラ男は頂上戦争の後、私のことを助けてくれた。なのに、トラ男のピンチに私が助けに行かないなんて…そんなことはできない。あの時の恩を返せるとするなら、今だ。
「助けに行くのね?」
「あぁ…大事な同盟相手だからな!」
私は笑って返すと、ロビンもそうねと言って笑った。
「気をつけろよ、相手は七武海と大将だぞ」
「怪我するんじゃねぇぞ〜」
ウソップとフランキーの言葉に頷き、小人たちに謝ってから急いでグリーンビットへ向かった。
81人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あんころ | 作成日時:2021年6月20日 18時