誂えられた異世界人 (ページ26)

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24話ページ26

チョッパーはキャンディを子供達に食べさせるのを阻止していたらしかった。そのチョッパーのお手伝いにはナミ達が向かったので、私はウソップとブルック、錦えもんと共にモモの助くんと海楼石の錠探しに向かった。

ブルックは魂になって部屋を探索し、私は能力で作った埴輪兵団に捜索させている。ちなみに埴輪とは常に連絡可能である。何故なら、私の意識を埴輪の数だけ分割しているからだ。お陰で私の意識の方が薄れて、さっきからつまづいてばかりだ。

流石にひどいと思ったのか、ウソップがおんぶしてくれた。これで集中して捜索できそうだ。

「すまぬ、屍殿、娘っ子。貴殿らの妖術や呪術に頼ってしまい！」

「ブルック、A！海楼石の錠も見つけたら教えてくれ!ロビンに頼まれたんだ！」

「ヨホホ！壁の向こうも見てみましょう！」

「左側の部屋は任せろ…右は頼んだ！」

…
一度ブルックや錦えもんと別行動することとなった。今ここはR棟の2階である。

「？」

「どうした、A？」

この部屋…やけに人が多いな。

「いや…ちょっと囚人達が多くて…しかも、研究所内の映像がモニターに沢山映ってる」

「じゃあ、ゲートの開閉もそこでやってるかも知れねェな！行ってみる価値はありそうだ」

中央管理室的な感じか…

ウソップの言う通り、ゲートの操作もできそうだ。

気配を殺し、部屋を漁る。

私の予想では海楼石もこの部屋にある。

…ビンゴ

厳重に保管された海楼石の錠がそこにはあった。

「ウソップ！見つけた！」

「マジか！言ってたモニターの部屋か？」

「そうだ！あの奥の大きい扉だ！」

ウソップは扉の前で止まる。そして大きく深呼吸をした。

「敵がいっぱい居るんだよな？」

「あぁ、心してかかれ。そーっと行くんだ」

「思ったんだが、お前の埴輪に海楼石の錠を持ってこさせたり、ゲートの操作とか、敵の鎮圧とかさせたらいいんじゃねェのか？」

それはもっともだ。

「…埴輪に意識を繋げたのは、捜索するのに打って付けだからだ。戦闘となると、全部に意識を回しながらやらないといけないから、脳を酷使し過ぎて倒れる。今ですら、キャパオーバー寸前なんだぞ」

海楼石を持ってくるくらいはできるが、ゲートの操作は今の私がやると変なボタンを押しそうだ。

ウソップはショックを受けていた。大方敵のいるところに乗り込みたくないとかビビりが働いているんだろう。