花火3 ページ4
『…』
携帯を開くと19:35。
花火大会開始まで25分だった。
ベッドの上でダラン…と携帯を持っていた腕を下ろして、
床に携帯が落ちて、
なにもせずただ天井を見つめた。
【……行かねぇよ】
『…』
ベッドから起き上がって、
落ちた携帯を拾って、
部屋着のスウェットとTシャツのまま部屋を出た。
家の階段をかけおりて、
『ちょっと出掛けてくる』
と、両親に伝えて、
サンダルを履いて外に出た。
慣れた道を走って15分。
山を登って、
小さな神社が見えてきて、
街が見えるベンチには、誰もいない。
『……だよなー』
ベンチに座って、
ダラーンと体を伸ばして、
空を見れば星が瞬いていて、
なんだか、とても寂しくなった。
(……馬鹿…みたい)
かっちゃんと花火を見に来なくなって、
もう数回。
なのにその数回全て、
一人でここに来ては、
かっちゃんが来るんじゃないかと期待してる。
『…馬鹿』
なぜか涙が溢れてきて、
寂しくなって、
『かっちゃん……』
ベンチで体を丸めて、
来るはずのない幼馴染の名前を何度も呼んだ。
花火が挙がって、
その音が心臓に響いて、
辺りを明るくして、
儚く散って、
とても、美しくて。
花火は好き。
けど、
本当に好きなのは、
かっちゃんと見た花火だ。
花火が終わって、
涙を拭って、
帰ろうとして、
立ち上がったときだった。
『…ッ！？…ｺﾞﾎｯ………ｶﾊｯ!』
押さえた手には、
ベットリと赤い血がついていて、
恐怖とか、
不安とか、
そんなものはなくて、
けど、
(あぁ、死ぬんだな)
なんて、
冷静に考えてた。
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神楽と来夏 - 神楽「私打ち上げ花火の映画来夏にお願いしたけどいい作品だったネ」来夏「いい歌ですよね。打上花火好きです」 (2017年8月24日 22時) (
レス) id: 3afea45c38 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 続きプリーズです。好き好きやこれ(´；Д；`) (2017年8月22日 18時) (レス) id: 55ad60dd85 (このIDを非表示/違反報告)
はっしー - 打上花火いい歌ですよね。かっちゃント主人公がとても切なくて、、、泣けてしまいますね。更新頑張ってください。 (2017年8月16日 22時) (レス) id: 789bdf4173 (このIDを非表示/違反報告)
水泳部のサボり魔(プロフ) - 打上花火いいですよね、めっちゃ共感です！ (2017年8月14日 7時) (レス) id: 4d21b85b32 (このIDを非表示/違反報告)
楼莉(プロフ) - 打上花火、いい歌でしたよね……私も聞きました。かっちゃんと主人公が見てて凄く切なくなって、ほんとに泣けてきます！更新待ってます！ (2017年8月13日 22時) (レス) id: 7ad08e5261 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絞凛 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月13日 22時
