花火2 ページ3
6歳の夏から、
かっちゃんと花火を見に行くのが当たり前になった。
けど、
中学に入ってから、
「は？もうガキじゃねぇんだ。行くなら一人で行けや」
初めて、見せた拒絶。
悲しみ、
っていうのはなぜか不思議となくて、
でも、ぽっかりと心に穴が空いた気はした。
(まぁ…もう中学生だもんね…)
友達とつるみたいだろう。
たかが小さい頃の約束。
「ねぇねぇ！爆豪くんてさ、かっこいいよね！」
『え、あぁ…そう、かな』
身長も伸びて、
体格もがっしりしてきて、
男の子…って感じになってきた。
「花崎さんてさ、爆豪くんの幼馴染でしょ？
どーにかお近づきにしてくれないかなぁ？」
『まぁ……私はいいけど…』
あのかっちゃんが、
女の子にモテてる。
(世も末だ…)
ボーッとしながら窓から外を眺めて、
街に幟が挙がっているのが見えて、
『………ぁ』
そうだ。
『もうすぐ…花火大会か……』
―――
――
―
「花崎さん！あの、僕と、花火大会、行ってくれぬか！？！？」
『せぬか……』
放課後の玄関で。
クラスの男の子に花火大会に誘われた。
言葉についてはまぁ…気にしないでおこう。
『えと…なんで……私…』
「あ、その……えと……
お、おれ！花崎さんのこと！好き…な、んだよ……ね…」
『…そう、なんだ……』
人生初の告白に、戸惑った。
すごく、嬉しい。
けど、
なぜか、
どうしてか、
(かっちゃんが、頭に浮かぶ)
別に行くわけじゃないのに。
『……ごめんね。
私、恋とかちょっと…まだ、わからなくて……ごめん……。
だから、花火大会も、行けない……』
「…そ、そっか……いや！花崎さん！そんな落ち込んだ顔しないでよ！！ね！
俺こそ、ごめんな？
じゃあ、これからも友達としてよろしくな！」
『…ん、ありがとう』
玄関を出ていく友人に手を振って、
見えなくなってからその手を下ろして、息を吐いた。
『どこから見てた？』
「はじめっから」
物陰から出てきたのは、
かっちゃん。
「なんで、断った」
『聞いてたんじゃないの』
下駄箱から外靴を出して、履いた。
『かっちゃんは、花火行かないの』
「……行かねぇよ」
『………そう』
久しぶりに、
肩を並べて帰った。
少し一緒にいないだけで、
かっちゃんの身長は私の頭ひとつ高くなっていた。
(時が過ぎるのは怖いねぇ)
こうやって、
私たちに関係も、
変わっていくのだろう。
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神楽と来夏 - 神楽「私打ち上げ花火の映画来夏にお願いしたけどいい作品だったネ」来夏「いい歌ですよね。打上花火好きです」 (2017年8月24日 22時) (
レス) id: 3afea45c38 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 続きプリーズです。好き好きやこれ(´；Д；`) (2017年8月22日 18時) (レス) id: 55ad60dd85 (このIDを非表示/違反報告)
はっしー - 打上花火いい歌ですよね。かっちゃント主人公がとても切なくて、、、泣けてしまいますね。更新頑張ってください。 (2017年8月16日 22時) (レス) id: 789bdf4173 (このIDを非表示/違反報告)
水泳部のサボり魔(プロフ) - 打上花火いいですよね、めっちゃ共感です！ (2017年8月14日 7時) (レス) id: 4d21b85b32 (このIDを非表示/違反報告)
楼莉(プロフ) - 打上花火、いい歌でしたよね……私も聞きました。かっちゃんと主人公が見てて凄く切なくなって、ほんとに泣けてきます！更新待ってます！ (2017年8月13日 22時) (レス) id: 7ad08e5261 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絞凛 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月13日 22時
