朝靄 ページ6
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昨日はよく眠れなかった。
あの暗い牢獄から抜け出せたことや悟と再会できたことが夢なのではないかと不安だったから。
7時半になったので、昨日悟に言われた通り、指定の教室へ向かう。
「Aちゃん!おはヨーグルト!」
「おはよう、ございます。」
急に後ろから悟が声をかけてきて驚いたが、挨拶を返した。
悟はそのまま私の前でピッと指を立てる仕草をして、
「今日からAちゃんは高専の特別講師です!」
と言った。
あまりにも急すぎる発言に、戸惑う。
確かに学長は悟に一任する、と言ったけれども。
「えっと、特別講師って…」
聞き返すが、彼は構わず続ける。
「主に一年を見てほしいんだ。Aちゃんは体術が得意って言ってたから基礎的なことを教えて欲しい。
生徒は、1人は禪院家の血と十種影法術を継いでる式神使い。1人は芻霊呪法使いの紅一点。
そして最後の1人はあの呪いの王、宿儺の器。
みんな良い子達だから見てやってくれないかな。」
色々聞きたいことが多すぎるし、
そもそもそんな大役を引き受けるなんて、と思ったが
軽い言葉の中の彼の真剣さ、みたいなものが伝わってきたから、断ることはできなかった。
そうこうしているうちに急に教室のドアが開け放たれて、桃色の髪の男の子がパンをくわえながら入ってきた。
「五条先生おはよっす!今日は早いんだねー」
「ゆーじ、僕がいっつも遅刻してるみたいに言わないでー」
おだけたように言う彼を見て、生徒とも仲がいいんだな、と微笑ましくなる。
「いや、いつも7、8分遅れてますよね。」
桃髪の男の子の後ろに、彼より少し背の高い黒髪の男の子と、茶髪の女の子が現れた。
おそらく桃髪の男の子が宿儺の器だろう。
何となく気配を感じる。
ふと彼が私の存在に気付き、ばっちり目が合ってしまった。
自己紹介をするべきかとあたふたする私を見て、悟が口を開いた。
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あの - 一気読みしてしまいました!過去編のとこでおもわず涙目に...更新頑張ってください!楽しみです! (2021年11月13日 11時) (レス) @page11 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
あぼかど(プロフ) - 愛実さん» ありがとうございます!! (2021年11月7日 21時) (レス) id: 05c605812e (このIDを非表示/違反報告)
愛実 - めちゃくちゃ大好きです!!!更新、頑張ってください!!!! (2021年7月1日 17時) (レス) id: e769ed5532 (このIDを非表示/違反報告)
あぼかど(プロフ) - Niriさん» ご指摘ありがとうございます!直させて頂きました。 (2021年3月25日 7時) (レス) id: 05c605812e (このIDを非表示/違反報告)
Niri(プロフ) - なんか、むっちゃ好きです!←語彙力 (見間違いだったらすみません!お知らせ含めて、上から5番目の話で、五条が「東京都立呪術専門高等学校!」と言っていたと思うんですが「東京都立呪術高等専門学校」が正しいほうではないでしょうか?) (2021年3月25日 7時) (レス) id: c741d9f668 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あぼかど | 作成日時:2021年2月17日 0時