名の無い恋に花束を！ (ページ1)

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高校生になって初めて恋をした

入学式、落としたハンカチを拾ってくれた2つ上の先輩

卒業してしまうまでに何とか思いを伝えたいと思い続けて気づけば1月も後半。あと少しすれば3年生は学校にも来なくなる。

だから決めた。今日、このラブレターを渡すんだ！
昨日徹夜して何度も何度も書き直したこの思いがこもりまくった手紙

本当は帰りに渡したいけど、3年生は午前で終わってしまうから、朝しかない！

校門の前で密かに先輩を待つ

(あ～でも明日でもよくない？)

この声！

『先輩…』

あ、行っちゃう
どこで止めようどうしよう

今しかないチャンスは今日しかない！

『あ、あの！！先輩！』

｢…ん？俺？｣

『はい！あの、これ…』

(なにラブレター！？)
(この時代に？やっばウケる)
(猛者すぎでしょ)

『え、、』

やばいもしかして私目立ってる

｢ﾌﾊｯえ～とぉ

　先輩にハンカチを拾っ『は！？』

『なんで読むんですか！』

｢いやまずお前だれ？
　この時代にラブレターとかきしょ｣

地面にヒラヒラと落ちていく私の初めてのラブレター。そして散っていく初恋。

(あの子やばいじゃん)
(まって面白すぎる！)
(インスタあげていいかな！？)

もう、心が限界だった
張り裂けそうで…破裂しそうで…

手紙を拾って走って教室に向かう

(あのこラブレター渡したらしい！)
(あ、ラブレターの子だ)

なんで、なんでもうみんな知ってるの！？

教室のドアを開ければ

一斉に感じる視線

そして

(普通に考えてやばくない？)
(ラブレターとかいたすぎ！)
(シンプルに気持ち悪いんだけど)
(いたじょだわ～)
(俺ラブレターとか嫌なんだけど)
(みんなの前でいたいことしたな)

聞こえないふりで自分の席に座るけど、耳にどんどんと入ってくる

自分に後悔が募る

｢いーたーじょ！｣
｢あんたほんっとだっさいね！｣
｢まじキツいんだけどおまえ｣

『…ごめんなさい』

？｢だっさ｣

『ごめんなさい』

紫｢気持ちも伝えられねぇで
　うじうじしてる奴らのくせに｣

『え、、？』

私の隣には前にいる女の子を睨む鞄を持った平野くんがいた

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