直線上の点P / 天海 ページ12
俺は彼女を隅々まで知っていて、
彼女は俺を隅々まで知らない。
俺は存在している実像が好きで、
彼女は存在しない虚像が好き。
俺は彼女が好きで、
彼女は俺の想いに気づかない。
どこか交わるようでどこにも交わらない平行な直線を俺は引き続けている。
それは多分一方的な物で、俺が彼女に合わせている…みたいな。
相手が曲がれば俺も曲がるし、相手が止まれば俺も止まる。
でも結局は追いかけているだけで距離も伸びないし変わることの無い線。
目的の点まで程遠い。
凸凹な関係というか、あべこべというか…。
「なんつーか、不釣り合いなんすかね？」
目の前の彼、最原くんはよく分からないと言った顔をしていた。
それでも何か言葉は掛けてくれた。
一応他の人(数名)にも聞いてはみたけれど、あまり成果は得られなかった。
…最原くんの言う通り、やっぱり自分から行ってみるしか無いのかな。
彼処なら居るかもしれない、勝手な予想で図書室まで向かった。すると、本当にAさんが居た。一生分の運を使いきったかもしれない…
「…A、さん」
「…天海くん。珍しいね」
こういう時だけヘタレになる自分が憎い。
…けどそれよりも、彼女に名前を呼んで貰えたのが嬉しかった。
もっとその可愛い声で話してほしい、もっと俺を見てほしい…だなんて。
俺も重症っすね
「ええと、Aさんって兄弟とかいるんすか？」
少し悩んだが、共通点があるか無いかの二つに別れる話題を切り出せた。
いないと答えれば、Aさんの手に持っている本の事を聞けばいい。
「兄が一人いたよ。もう今は居ないと思うけど」
「あっ、と、すみません。変な事聞いちゃったっすね…」
「良いよ。…天海くんも妹いるんだよね？」
「いたっすよ。あと、俺は名前で呼んでくれても…」
そこまで言ってやめた。
つい口走ってしまったが、引かれたかな。
「…うん。蘭太郎くん。」
体の中の何かが爆発しそうだった。
ダメだ、きっと今顔が赤いから向けられない。
「大丈夫？ね、熱！？」
「大丈夫っす！ありがとうございました！！」
「えっ…？？」
話を吹っ掛けておきながら先に帰るなんて失礼だけど、この気持ちを押さえられる訳が無い。
…ちょっとだけ、線が交差した。
愛の伝え方 / 真宮寺 （3章）→←下ネタ議論 / 入間 最原
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蜜柑 - 面白かったで〜す！！真宮司君がいなかったのが辛いけど…ヽ(´▽｀)/これからも応援してます！ (2018年6月30日 20時) (
レス) id: 57247c1913 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - と思ったら…ご丁寧に縦読みしてって書いてあった…(´；ω；`) (2018年6月23日 19時) (レス) id: 84ea3b1735 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - 見つけちゃった…31ページ…最後の所…縦読みすると………「3月9日誕生日です」って………w (^^) (2018年6月23日 19時) (レス) id: 84ea3b1735 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゃん - Fooooooooo！(便乗) (2017年8月28日 15時) (レス) id: 847c7d369f (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^天海君の話、全部読みました^_^天海君、かっこいいですね^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年8月19日 22時) (レス) id: 5050a4539b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御虎柴@超絶怒涛の天海厨
作成日時：2017年2月13日 3時
