【赤羽 業】ロボットの恋3

願い73 ページ23

Aside



赤羽君は驚いた表情で顔を上げる
私は真っ直ぐ彼を見つめた



揺るぎない想い
文字ではなく声で伝えたかった



好きだよ、って



赤羽「もう１回…」



『カルマ君が好き』



赤羽「もっと…」



『カルマ君が好きです』



ずっと伝えたかったとはいえ
何度も言うと恥ずかしい



赤羽君は布団の上にスマホを投げて
ギュッと私を抱き締める



彼の大きな背中に腕を回し
こちらも力いっぱい抱き締めた



なぜだか視界が霞む



赤羽「俺も…好きだよ」



『私を選んでくれてありがとう』



赤羽「Aも
俺を好きになってくれてありがとう」



まるで最期みたいな言葉
でもどうしても今言わないといけない気がして



私は願いを叶えるロボット
１つだけどんな願いも叶えられるらしい



願いなんて１つに絞ることなんてできない
だからといって強欲になるのは違う



もし本当に私が叶えられるロボットなら
どうしても叶えたい願いがある



『赤羽カルマ君が幸せになりますように』



赤羽「ｯ…A」




死んでない…
願いを言ったのに生きてる



生きてるはずなのに
ノイズが頭の中に響く



小さいノイズがだんだん大きくなって
ぷつんと切れたように止んだと思ったら



ガクッと気を失った
遠くで大好きな人が私を呼んでいるのに



応えることができないまま

私は____

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