【赤羽 業】反撃メイド11

主従258 ページ8

Aside



連れて行かれた場所は父のアジト
地下１階



近所だと人がいて
あまり良くないからという配慮



部下も大勢いるけど
こんな人達…倒せるのか不安になる



父「お前はこっちだ」



『ｯ…待って』



父に腕を掴まれ引っ張られる
私がいなくなってから部下は動き出した



カルマが心配
お願いだから無事でいてほしい



とある部屋に入ると突き飛ばされた
ここもタバコの匂いがする



周りはソファとローテーブルぐらいしかない
応接室かな



父「お前、彼氏とどうしたいんだよ」



『どうって…別に』



父「違う世界の奴とつきあって
楽しかったか？」



『違う世界…？』



父曰く、カルマと私は別の世界で生きている
言い換えれば王子と庶民だ



そんなのわかってた
だから少しでもふさわしくなろうと努力した



でも駄目だったのかな
止まらないマイナス思考



立ち上がる元気も無くて
父に見下ろされたまま



父「解放してやれよ。
彼氏も我慢してるんじゃないのか」



『我慢…』



父「本当は同じ世界の人とつきあいたいのに
彼女が傷つくから言い出せなくて」



『うるさい…黙ってよ』



髪を掴まれ無理やり顔を上げさせられた
ブチブチ髪が抜ける音が気持ち悪い



目に涙が溜まる
気を抜くと大声出して泣いてしまいそうだ



カルマと釣り合ってないのはわかってた
だから誰かに言われるとすんなり受け入れて



こんなにも簡単に崩れてしまう



父「お前の元婚約者が
メイドとして買い取りたいらしい」

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