赤羽「刺激的な毎日を送ってやるよ」4

記憶76 ページ1

カルマside


『約束？』


赤羽「うん。必ず目を覚ますって約束して？」


『うん。約束する』


冷たい波が今の俺にはちょうど良かった
携帯を持ってきていないので何時かわからない


『カルマ。眠たくなってきた。
目も霞む…』


赤羽「待ってよ。
まだAと喋っていたい」


『私もカルマと喋っていたいよ。
これが最後って思いたくない』


赤羽「最後じゃない。きっとまた会える」


『何これ。走馬灯かな。色々見えてきた。
告白した日、喧嘩した日、私をかばって


記憶を無くした日、私の記憶を戻そうと
した日、カルマの記憶が戻った日、


視力が無かった日、全部忘れなくない…』


Aの目から涙が流れる
座りながらAをお姫様抱っこみたいな

体制にした
左腕にAの頭を置き右手で手を握る


『カルマが彼氏で良かった。
今までありがとう。幸せになってね』


赤羽「そんな事言わないでよ。
もうすぐ死ぬみたいじゃん」


『カルマが大好き。私の事忘れないで』


赤羽「忘れるわけない。
俺もAの事が大好き」


俺は静かに唇を重ねた
自然と伝わってきた


Aは眠りについたんだ
ゆっくりと唇を離す


昔から変わらない綺麗な寝顔
俺は声を殺して涙が枯れるぐらい泣いた

記憶77→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す