赤羽「触れて溺れて吸血へ」2 (ページ7)

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吸血32 ページ7

カルマside

『私なら全然平気です』

赤羽「いいから冷やしてて」

保冷剤をタオルで巻いて渡す
素直にアザを冷やしていた

Aが着ている服の
首回りの部分を引っ張り首筋を確認

見て自然と溜め息が出る
最低でも２人から吸血された事がわかった

赤羽「何で１人で行った訳？」

『お仕事の邪魔になりたくないので。それより
喜んで下さい。リボン、頭に巻きましたよ？』

リボンがヒラヒラと揺れる
…また肌が白くなっていた

知らない男の匂いがしてイラつく
俺ってこんなに独占欲強かったかな

イライラが止められそうにないから
何かで誤魔化さないと

赤羽「ちゃんと説明してよ。アザの理由」

何かで…誤魔化さないと

『………転びました』

大人気ない八つ当たり

大切な人を平手打ち

思っていたよりも力が入っていたようで
軽い体が吹っ飛んだ

棚にぶつかって小物が飛び散る
すぐに駆け寄って安否確認

赤羽「ごめん。大丈、夫……？」

『ごめんなさい、ごめんなさい……。

お願いですから…私の事捨てないで、下さい』

怯えるA
尋常じゃないほどの震えだ

伏せている目にキラキラ光る涙
溢れてこぼれ落ちた

細い腕で守りの体制
完全に警戒されている

『ｯ………赤羽…さんは、捨てない……ですよね』

赤羽「捨てられるのが怖い？
暗闇と、どっちが嫌？」

彼女の質問の答えを焦らした
理由は特にない

『暗闇には必ず赤羽さんがいます。私の事
いつも抱き締めて下さって感謝してます。

なので
死ぬ事より赤羽さんに捨てられるのが

何よりの恐怖です』