赤羽「触れて溺れて吸血へ」2 (ページ25)

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吸血49 ページ25

カルマside

Aが固まっている
信じられないのかな

赤羽「Aの笑顔見たり、
Aが俺を頼ってる時とか

胸が痛んで苦しい。もう嘘はつきたくない。
もう隠し事したくない」

君が好きだから
ずっと一緒にいたいから

赤羽「ずっと黙っててごめん」

ヤバい…そろそろ限界かも
視界が霞んできた

吸血シタイ

Aを強く抱き締める
白い首筋は目の前だ

吸血シタイ

『赤羽さん。下の名前って…カルマ、ですか？』

赤羽「そうだけど。言ってなかったっけ」

Aも腕を回して俺を抱き締める
一瞬見えたけど、泣いてた

俺がカルマなら何？

そう聞きたかった

Aを抱えて教会を出る
遠くに見えるぼやけたシルエット

借金とりだと思われる人物だ
思っていたより早い

吸血シタイ

頭の中で叫ぶ黒い俺の欲
必死に殺す俺の理性

理性の方がまだ勝っていた
これからどうしよう

『私、唯一母と覚えている記憶があります。
大きくなったらカルマという吸血鬼を

捜してと何度も言われていました。母がとても
信頼している吸血鬼だと聞かされています』

震えた涙声
ポロポロ落ちる涙を親指で拭った

『そんな人が何で母を殺したんですか。
母の事もずっと騙していたんですか』

赤羽「違う、あの人の事は騙してない」