赤羽「触れて溺れて吸血へ」 (ページ7)

今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:162,782 hit

吸血5 ページ7

カルマside

『電気付けて下さい。……お願いします』

俺は言われた通り電気を付ける
最初に見えたのはAの涙目

俺の胸板を叩いたり押したり…
どうやら俺は嫌われたらしい

赤羽「失礼な事聞くけどもしかして無痛症？」

無痛症…痛みを全く感じない病気みたいなもの
さっきから強く手を握ってても何も言ってこない

図星だったのか、抵抗をやめた
この際色々言っておこう

赤羽「他に皮膚感覚、触覚が麻痺してるとか。
首筋の複数の痕…吸血鬼に狙われてるでしょ」

Aの目から溢れそうな涙を拭う
きっと触られてる事も肌で感じれないのだろう

だから真っ暗を嫌う
唯一頼れるのは視覚と聴覚、嗅覚だけか

なんて可哀想な人間

『何でわかったんですか…』

赤羽「会ってから違和感しかなかったから」

『普通バレ…ますよね………』

Aの肩が下がる
バレたくなかったのかな

寒さも暑さも感じなかったから
防寒具はコートだけだった

コートを着なくても寒くないが
普通の人間を装っていたかったから

考えがわかりやすくて助かる

『貴方も吸血鬼ですか？私に
近付く男性ってほとんど吸血鬼だったので』

自分で首筋を差し出すA
どんな気持ちで差し出しているのか

予想できる

だから

赤羽「俺は吸血鬼じゃないよ」

嘘を言う事にした