赤羽「触れて溺れて吸血へ」 (ページ14)

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吸血12 ページ14

カルマside

A
元大学生

極上の血液を売りながら生活している
暗闇が大の苦手

皮膚感覚、触覚共に麻痺
先天性の無痛症

スマホのメモに記した
餌の管理は怠らない

赤羽「バスローブ…似合ってるよ」

『そうですか？普通だと思いますけど』

赤羽「おいで」

手招きしてAを布団に入れた
抱き締めて頬をスリスリ

愛情表現は演技
何もかも演技

餌に同情なんてしないし
するはずない

赤羽「明日休みだから一緒にいられるよ」

『気持ち悪いです』

昔から女性の扱いは苦手ではない
なのにこの子はなかなか苦戦している

試しに彼女のふわふわの頬に
唇を当ててみた

『何やってるんですか』

赤羽「可愛いからキスしただけだよ」

『目が悪いんですね。おやすみなさい』

Aは俺にしがみついて目を閉じた
恐らく真っ暗になるからだろう

少しでも恐怖を和らげる為に
俺に抱きつくとか小動物みたい

手を伸ばして電気を消す
Aの体がビクッと跳ねた

赤羽「怖い？」

『少しだけ』

赤羽「手…貸して？握っててあげる」

Aの手を握り俺の口元に運ぶ
真っ暗で彼女は無痛症だから気付かれない

声を出さないように細い手首に噛みついた