【赤羽 業】反発メイド

主従5 ページ7

Aside



実力テストが終わり下校
でも私とカルマは残って先生に採点をお願いした



必死に神様に祈る
カルマなんかに負けたくない



「１０点差で赤羽さんの方が高いわよ」



自分の耳を疑った
私がカルマに負けた…？



悔しくて唇を噛む
握り拳が震える程 悔しい



赤羽「ありがとうございました」



職員室のドアを閉め昇降口に向かう
私とカルマのテンションは天と地の差



赤羽「命令追加。毎日メイド日にするから」



『嫌だ…』



カルマから逃げようと思って 来た道を逆走
走ってはイケない廊下を走っていた



赤羽「また逃げるんだ」



１年生のフロア
皆は下校して誰もいない



教室も鍵が閉まっていて隠れられない
どうしよ



「そこの女子。廊下を走るな」



『ぇ……あ、すいません』



同じ１年の男子
背がカルマと同じくらい高い



「髪にゴミが…」



『ｯ…』



２つの影が重なる
男子に免疫がない私は戸惑っていた



大嫌いな男子に触れられるなんて
嫌だけど不思議とこの人は嫌じゃない



どこかで会った事があるとか？



強風のせいで窓から桜の花びらが廊下に入る
この男子、ゴミ取るのに何分かかってるのかな



『長く…ないですか』



「取れた。数十秒ぐらい我慢したらどうだ」



数十秒の出来事だったんだ
私にとっては数分のように思えたけど



…カルマの事忘れてた
でも気付くのが遅かったみたいで



赤羽「見つけた」



腕を掴まれていた
咄嗟に払ってゴミを取ってくれた男子の後ろへ



沈黙が場を支配する
この２人…知り合いなのかな



赤羽「浅野君。そこどいてくれない？」



浅野「断る」

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