【赤羽 業】悪魔の未練4

悪魔93 ページ19

Aside



悪魔は半端なものを嫌うらしい



『どこか行ってくれてよかったね』



赤羽「よくないよ。
向こうは策を練ってくるんだよ？」



元彼氏の悪魔は消えた
怖じ気付いたからではなく勝ち誇った笑みで。



私達が触れることができないのは
それほど大きな情報だったということ



つまりこの情報を考慮して
何かしらの策を練ってくる



それがわかってるからカルマは不機嫌だった



喧嘩に強いカルマでも
守る対象に触れることができなれけば



必ずスキができるだろう



なぜ私達は触れることができないのか
そんなの口にして言っても解決しない



『帰ろ。お昼食べてなかったからお腹すいた』



赤羽「どうして平気なの？」



『何が？』



赤羽「切られて怪我をして、襲われて、

なのにどうして笑っていられるかってこと」



私だって笑えない状況なのはわかってる
私が死ねば好きな人…カルマも死ぬから



でも笑うしかできない
それが作り笑いだったとしても



『守られる側はただ笑って
守る側を安心させるぐらいしかできないから』



少なくても私はそれしか思い付かない
立ち上がって制服の砂埃を払う



まだ少し体が震えてる
殺されかけたんだから仕方ない



でも、カルマを選ぶとはそういうこと
掟を破るんだから



『助けにきてくれてありがとう』



赤羽「…」

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