【赤羽 業】悪魔の未練4

悪魔80 ページ5

Aside



翌日
カルマは書かれた住所先に行った



今日は補習もなく朝から家事をこなす
掃除に買い物に洗濯



２人は無事会えただろうか
それとも罠だったのだろうか



そんなことを考えると
気分が悪くなるので頭と体を動かした





夕方
外がいい天気なのでベランダで洗濯物を干す



カルマから連絡はない
もうとっくに住所先に着いてると思う



ポケットに入れていたスマホが振動した
……元彼氏からの電話だった



まだ番号消していなかったことに驚きつつ
電話に出る



「あの住所先に何があるか知りたい？」



『…その聞き方だと
カルマの好きな人の居場所じゃなかったのね』



「ちゃんと居場所だよ？
ネットで調べてみたら？」



ネットで検索したところで
どんな人が住んでいるかなんて出てこないはずだ



半信半疑でネットで検索する

私は驚いてスマホを落としそうになった



急に喉が絞まる感覚に襲われる
私はカルマに……



目の前が真っ暗になる
視界がぐらついた



電話の向こうからクスクスと笑い声が聞こえる
全て彼の計算だったのだろう



「真実が知れて良かったんじゃない？」



『こんなのツラすぎる…。
きっと嘘よ』



「俺がちゃんと確認してきた。
事実だよ、全部」



心臓が痛み始めた
カルマとの契約を守れていない時の痛みだ



まだ夜の７時ではないのにどうして
カルマに何かあったのかな



ごめんなさい、カルマ

私がそこに行けと催促したから

貴方はツラい事実を知ってしまう



その住所先は墓地

つまりカルマの好きな人は…もう亡くなっていた

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