設定の繋がってるクラシカロイド短編集 (ページ2)

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歌苗とハグページ2

歌苗ちゃんはまだ学生なのに、この音羽館の大家さんで、五人のクラシカロイドと一人の人間に部屋を提供している。(ああそう、一羽飼ってるんだっけ。その鳥も)

勉強に友達付き合いに、料理に選択に掃除、オマケにクラシカロイド達が荒らしたものは歌苗ちゃんが後始末してるという。

これは流石に歌苗ちゃんが可哀想ではないか！

「という訳で、歌苗！ハグしよ！」

「意味が分かりません」

と、言われて一蹴り。
…え、ひどくない？

「うぅ…私は“人間ハグするとストレスが緩和される”っていう噂を聞いて、それを歌苗ちゃんと実践したかっただけなのに……」

床に倒れ込み、萌え袖も出来ない袖を出来る限り伸ばして、オヨヨ…と“いつの時代だよ”とツッコミが入りそうな、漫画のような悲しみ方をする。
歌苗ちゃんは呆れた顔で手に持っていた箒を離した。

「え…？」

「まぁ…いいですよ、ハグくらいなら」「ありがとーっ！！歌苗ちゃんだいすきー！！」

「きゃあっ！」

OKを貰った途端に歌苗ちゃんに抱きつく。女の子らしい、柔かい体つきに安心する。

歌苗ちゃんもおずおず…と言った様子で私の背中に腕を回してきて、私は誇らしげに腕に込める力を強くした。

「き…今日だけですからね！」

「うん！ありがとう！」

まあ、これからも私が音羽館に来るたびにハグをするハメになるんですけどね。

それでもハグをしてくれる歌苗ちゃん大好きだよ！