Common hyacinth �� ページ33
｢あと怪我だけはするなよー｣
いいなー、とどこからか聞こえてきた声にその場にいた全員が元気よく返事をする。
聞いた感じだと普通の鬼ごっこのようだ。
これなら私でも出来るかもしれない。
｢今回の役分けだが、鬼はゾムに頼みたい｣
｢お、鬼は久しぶりやなぁ｣
横でゾムが不気味な笑顔を浮かべた瞬間。あちこちから野太い悲鳴があがる。
そしてグルッペンの合図と共に目にも止まらぬ速さで散っていき、理解出来ないでいる私だけが残った。
｢ん？なんやA、はよ逃げんとあかんで。すぐ俺に捕まってまうやろ｣
｢いや、あの……思考が追いつかないというか……｣
参加人数は普通の兵士もいれてざっと100人は超しているが、本当にゾムだけで大丈夫なのだろうか。
なんて思う一方、先程の悲鳴がとても気になる。
もしやこの男、食害以外もヤバイのでは……？
｢あ、まだおった。A、これインカム｣
｢ほあ!?ロボロさ……びっくりした……あ、ありがとうございます……？｣
もんもんと考えていた私の目の前に突然現れたロボロに驚いていると、ぱっと小型の装置を渡される。
これが何かを聞く前に彼は、早うそいつから逃げた方がええで！と叫びながら何処かへ消えて行った。
｢今のはいったい……というかこれは……｣
｢……A、インカム知らんの？じゃあ貸して｣
戸惑う私を見てゾムが耳にその装置をつけてくれる。
インカムは不思議なことにぴったりと私の耳にあった。
｢インカムは簡単に言えば、通信装置やな。そのボタン押しながら喋ると俺らに声が届くようになっとるから、後でやっとくとええで｣
｢あ、ありがとう。えっと。それで鬼ごっこなんだけど……｣
｢Aは『人間陣営』やけど、手伝ってくれるん？｣
｢いや、そうじゃなくて……なんかやる気が……｣
｢負けた陣営は勝った陣営の言うことをなんでも聞くことになっとるんやけど、ほんまに逃げんでも大丈夫？｣
｢なんでｍ……ごほん。ちなみに……参考に聞くけど、勝ったら何を？｣
｢せやな……グルメツアーにでも行こうか、A！美味い店たくさん紹介するで！｣
｢はい解散！！！！！！｣
にたりと楽しそうに笑うゾムに食害の気配を察知し、私は全力で逃げることにした。
Common hyacinth �窟�←Common hyacinth
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菜っ葉(プロフ) - トキさん» こんにちは！読んで頂きありがとうございます((*_ _) 非公開か削除にしようと考えていましたが、有り難いことにここ数日で多くの方に読んで頂いておりまして、今はパスワードを設定することも考えています！詳しくはまた後日小説内にてお知らせしますので、何卒…！ (2020年11月24日 17時) (
レス) id: b9fbe2e237 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - こんにちは！楽しく読ませてもらってます。非公開or削除との事ですが、パス設定ではダメなんですか？ (2020年11月24日 17時) (レス) id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
菜っ葉(プロフ) - カイロさん» ひえ…好きだなんて…こちらこそありがとうございます…！！！頑張ります…本当にありがとうございます… (2020年4月22日 23時) (レス) id: b9fbe2e237 (このIDを非表示/違反報告)
カイロ(プロフ) - あああ…好きですありがとうございます…。更新頑張ってください! (2020年4月18日 16時) (レス) id: 5eb6f41ac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜っ葉 | 作成日時：2020年3月10日 3時
