エピソード20 ページ21
「なんか今とんでもない事実が聞こえた気がするんだけど……」
呟く私をよそにいっちーが赤くなったり青くなったりとせわしない顔で慌ててカーテンを閉める。
ついでに自分だけ大きめの上着をはおり格好を隠していた。
「大体皆さんどうやったら女子寮と男子寮を間違えられるんですか……」
「そもそもノックした後は返答あるまで開けるなー！」
「それに関しては俺が頼んだのが悪かったかな。部屋間違えたのは全面的にリヒトくんが悪いけど」
「え、」「あ、」
困ったように笑って現れたのは、「待ってる」と言っていたはずの先生だった。
声にならない悲鳴をあげそうになる私を置いて、
あゆが「どうしてここに？」と尋ねる。
「いや悲鳴がきこえたから何かあったのかと思ったんだけど……
彼が間違えたんだな。この部屋の隣が寮監の子の部屋なんだよ。
新入生の資料を彼女の部屋に置いてきて欲しいって、俺が頼んだんだ」
そう訳を話した後、先生はもう一度「ごめんね」とこちらへ謝ってくる。
その仕草がなんだか可愛く見えて、先ほどまでの怒りがストンと消えてしまった。
聞けば今は生徒も基本的に出払っていて誰もいないから、
形だけのノックだけしてさっさと用事を済まそうとしたらしい。
一応納得はした。
納得はしたけれど、着替え中だったら大惨事だ。
ため息を付いていると、不意に先生がこちらの方をじっと見ていることに気づき私は固まる。
「えっと、先生？」
「いや、やっぱり大人っぽい子にはそういうドレスが合うなぁって。よく似合ってるね」
「へ！？」
突然の言葉に思考が停止しかける私に先生はにっこり笑うと、
流れるように他の二人の方を向いた
「アユラさんやイチカさんもよく似合っ……」
「わー！ せんせーストップ！」
おそらく他の二人のことも褒めようとしたのだろう彼の言葉を、
赤い顔で慌てて止めたのはカズマくんだった。
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富岡圭(プロフ) - なのはなさん» ありがとうございます！後日、完成したら報告します (2017年12月30日 9時) (
レス) id: b8b84b74c1 (このIDを非表示/違反報告)
なのはな(プロフ) - 富岡圭さん» コメントありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 (2017年12月30日 9時) (レス) id: fffa902895 (このIDを非表示/違反報告)
富岡圭 - 週刊ＤＲＥＡＭという雑誌の企画で「2017作品まとめ」で紹介したいんですがよろしいでしょうか？ (2017年12月29日 23時) (レス) id: b8b84b74c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なのはな | 作成日時：2017年12月3日 21時
